どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「青色超巨星リゲル」について深堀りしていきます。
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リゲルの持つ規格外のエネルギー!
恒星の色は温度が低い順に赤→オレンジ→黄→白→青と変化しますが、リゲルは表面温度が12000℃と太陽の2倍以上にもなるため、このように青く輝いて見えます。
そしてリゲルは安定した主系列星の段階から進化し、膨張して低温になっています。
ですが元が数万℃と非常に高温なため、太陽の80倍近くの直径にまで膨張した現在でも12000℃という高温を保っているんですね。
このように巨大でありつつも人間の目で青く見えるほど高温を保っている恒星を、青色超巨星と分類します!
太陽系の中心にリゲルを持ってくると、一層その大きさがよくわかりますね!
水星の公転軌道を直接飲み込んでしまうほど巨大です。
ですが同じくオリオン座α星のベテルギウスはさらにリゲルの10倍以上大きいです。
リゲルもさらに時間が経てば、より膨張し温度が低下してベテルギウスのようにさらに巨大で赤い色をした赤色超巨星に進化します。
恒星の放出するエネルギーは、温度の4乗と直径の2乗に比例します。
リゲルはそのどちらもかなりの高水準なので、エネルギーは地球から肉眼で見える星ではトップクラスです。
具体的に数値にすると太陽の12万倍のエネルギー!!
これだけ強大な力を持っているので、このように太陽系の中心にあれば各天体はひとたまりもありません。
ちなみにこのリゲルのエネルギーから逃れ、地球が今と同じ適温になるためには、リゲルから345AU離れて公転する必要があります。
1AUが現在の地球と太陽の距離なので、345倍も離れる必要があるんですね!
リゲルは連星系だった!?
リゲルはベテルギウスと同じオリオン座のβ星です。
これらのトップクラスにメジャーな恒星が揃うオリオン座、オールスター的な感じがしてかっこよくないですか??
ちなみに一般的にはα星が最もその星座で明るい恒星ですが、オリオン座に関してはα星のベテルギウスよりもβ星のリゲルの方が基本的には明るいです。
ベテルギウスは変光星なので、一時的にリゲル以上に明るくなることはあります。
リゲルはベテルギウスの640光年よりも遠い860光年彼方に存在しています。
実際にリゲルに向かってみましょう!
実はリゲルは連星を成していました!
各恒星のスペックと位置関係を簡単に解説します。
まず一番大きく見えるのがこちらのリゲルAです。
先ほどまで太陽系にお呼びしたりして紹介していた恒星も、全てリゲルAですね。
そしてリゲルAから2200AUほど離れた場所に、もう一方の恒星リゲルBが公転しています。
こちらにも向かってみましょう!
なんとリゲルBは、リゲルBaとリゲルBbという2つの恒星による連星系でした!
実はリゲルは全体で三重連星系ということになります。
これらはそれぞれ太陽の3.8倍、2.9倍の質量を持つ、かなりスペックの高い星です。
リゲルは超エリート集団なんですね!
ですがリゲルAはB連星をはるかに凌駕する明るさのため、地球から見えるリゲルの光のほとんどがAによるものです。
BはAが明るすぎて望遠鏡でも中々みることができません。
せっかく単体でも太陽の何百倍も明るく輝けるのに影が薄いリゲルB、ちょっと不遇な天体ですね。
結論:本物のスターの前ではあらゆるものが霞んで見える