どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「他の恒星から見た太陽」をテーマにお送りします。
目次
私たちの住む地球から見れば、太陽はまさに桁違いの明るさを誇る天体です。
太陽はその次に明るく見える恒星シリウスの130億倍もの明るさで見えています。
月や惑星は全て太陽光の反射で明るく見えていますし、何より「昼」という概念を作り出せるのも太陽だけです。
以前冥王星から見た太陽の明るさを検証しましたが、今回は太陽系外の恒星から太陽を見てみましょう!
以下の記事より冥王星から見た太陽に関する記事をご覧いただけます!
アルファケンタウリから見た太陽
ではまずは地球から見て最も近い4.3光年の距離にある一等星、アルファケンタウリから見た太陽です。
左上のapparent magnitudeが見た目の明るさを示す視等級の値ですが、この位置から見て太陽の視等級は0.43です。
視等級0.43というと、地球から見て太陽以外で10番目に明るい恒星アケルナルよりも明るいことになります!
この距離なら太陽はまだ目立った輝きを放つ恒星ですね。
アルファケンタウリと太陽の比較
実はアルファケンタウリは太陽より少しだけ大きいケンタウルス座α星Aと、一回り小さいケンタウルス座α星Bから成る連星です。
これらは近くにあるので地球から見ると一つの星に見え、視等級は合わせて-0.1ほどになります。
同じ距離から見た太陽との視等級の差は0.5ほどです。
視等級は5上がると明るさはちょうど100分の1になるので、視等級が0.5ほど高い太陽は地球から見たアルファケンタウリの1.6分の1ほどの明るさに見えることになります!
シリウスから見た太陽
では今度は地球から8.6光年離れた恒星シリウスから太陽を見てみます。
地球から見てシリウスは最も明るい恒星ですが、反対に太陽はどう見えるでしょうか?
シリウスから見た太陽の視等級は1.86で、これは2等星の明るさですね。
肉眼でも十分に見える明るさです!
シリウスと太陽を比較
ちなみに地球から見たシリウスの視等級は-1.46なので、同じ距離から見た視等級の差は3.3ほど。
なのでシリウスは太陽よりも20倍明るく輝いていることがわかります!
このように直接比較すると、シリウスの方が1.7倍半径が大きい上に、温度も2倍近く高いので、エネルギーの差を感じられますね。
アークトゥルスから見た太陽
続いては地球から36.7光年離れた恒星アークトゥルスから太陽を見てみます。
アークトゥルスは地球から見て太陽を除いて4番目に明るく見える恒星ですね。
アークトゥルスから見た太陽の視等級は5.05でした!
5等星、ここまでくると超平凡な星にランクダウンです。
ちなみにapparent magnitudeの下にあるabsolute magnitudeは絶対等級という意味で、全ての恒星を同じ約32.6光年の位置から見て、本来の明るさを比較するための指標です。
アークトゥルスは36.7光年離れた位置にあるので、32.6光年の位置から見た明るさである絶対等級よりも少しだけ暗くなっていることがわかります。
アークトゥルスと太陽の比較
アークトゥルスの地球から見た視等級は-0.05なので、太陽との差は5.1。
アークトゥルスは太陽の110倍近く明るいことがわかります!
アークトゥルスと太陽を直接比較するとこんな感じです。
これまでの恒星よりかなり大きいですね!
それもそのはず、アークトゥルスの半径は太陽の25.7倍!
これでも質量は太陽の1.08倍程度とほぼ変わらないので、太陽もゆくゆくはアークトゥルスほどにまで膨張し、最終的には今の200倍以上にまで膨れ上がるそうです!
デネブから見た太陽
太陽はすでに平凡な恒星になってしまったので、一気に一番遠くにある一等星デネブまで飛んでみます。
星の流れが激しくなり、一気に遠くまで来た感じがしますね。
デネブとの距離は遠すぎて出典によって情報がまちまちですが、このspace engineではなんと3229光年です!
これだけ離れると太陽の視等級は14.7等級、地球から見た冥王星並みに暗い恒星となってしまいました。
ガチ設備の天体望遠鏡でないと見えないレベルです。
デネブと太陽の比較
一方これだけ離れたデネブですが、地球からの視等級はなんと1.25。
太陽との差は約13.5なので、ここからデネブは太陽の25万倍も明るい計算になります!
この場合、デネブはなんと太陽の約230倍大きい超巨大な恒星となります。
これまでの恒星が小物に見えるほど巨大ですね…圧巻です。
これでいて赤色超巨星のように低温なわけではなく、温度も8250℃と結構高温なので尋常じゃないエネルギーです!
しばしその比較映像をじっくりお楽しみください。
いかがでしたか?
地球から見ると唯一神のような太陽ですが、一歩太陽系から出るとその常識は通用しない厳しい世界が広がっていました!
結論:所詮太陽はイキリト