どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「光の速度で地球に隕石をぶつけたらどうなるか」を検証していきたいと思います!
目次
ちなみに光の速度というのは約30万㎞/sというとてつもない速度ですが、この速度は現実の世界の速度の上限となっています。
つまり現実の世界では質量を持つ物体は絶対に光と同じ速度を出すことはできません。
少し難しい話になるので、動画の最後に補足として解説を加えます。
ですがこの普段から使っているuniverse sandbox 2という優れた宇宙シミュレーターの中ではそんな理屈は一切通用しません。
普通に光速を“超えて“遊ぶことができます!
光速で直径11㎞のハレー彗星をぶつけてみる
ではまずは直径11㎞のハレー彗星を光速で地球にぶつけてみます♪♪
ちなみに恐竜を絶滅に追いやった隕石が推定直径10-15㎞です。
とはいえ衝突速度は約20㎞/sとかなので当然光速とは程遠いですね。
これが光速だとどうなるのか…?
おっと、月の2倍ほどの質量をもつ巨大な破片が3つ一気に飛び散っていきましたね。
何が起こったのでしょうw
よく見ると光速で隕石が衝突した地点から衝撃波が伝わっていくのがわかります!
しかも同時にクレーターも広がって行っていますね。
時間を進めて観察してみます。
最終的にクレーターはなんと地球の半分を覆いつくしてしまいました!
しかも衝撃波は衝突面とは正反対の場所まで到達し、地球上の生物を薙ぎ払ってしまいましたね。
丁度いい感じでグラデーションができてますが、なぜか地球の平均温度は16℃で変化なしです。
冷静に考えてそんなわけないですけどね!
光速で直径230㎞のカリクローをぶつけてみる
では続いてはさらに20倍以上大きい、直径230㎞ある小惑星カリクローを光速でぶつけてみます!
普通の速度でも大量絶滅不可避の恐ろしい大きさです。
またもぬるっと月の2倍以上の質量を持つ巨大な破片が地球から超高速で幽体離脱してきましたw
影響がわかりにくいので今度はクレーターがない面に落としてみます。
またも破片が離脱していきましたが、今度はしっかりとクレーターの広がりが確認できます!
時間経過を早めて観察してみましょう。
さきほどできたクレーターと合わせて結局地球表面全体が真っ赤に染まってしまいました!
にもかかわらず依然として地表の温度は16℃。
16℃ってなんだっけ?(疑心暗鬼)
光速で直径1040㎞のセドナをぶつけてみる
続いては直径1000㎞を超える小惑星セドナを光速で地球にぶつけてみましょう!
月の3倍程度の質量を持つ巨大破片が複数個、勢いよく吹き飛んでいきました!
相変わらずカオスな状況ですが、なぜか温度変化は全くありません。
光速を超えられて感覚がマヒしている…?
その他パラメーターを見てみると、凄まじい速度でぶつけられたせいでなんと自転周期が24時間から11.7分になってしまっていました。
1日が短すぎる…
まさかと思いズームアウトして地球の公転軌道を見てみると、完全に公転をやめて太陽系の外に向かって一直線の軌道を描いていました!
それもそのはず、この地球は移動速度が273km/sもあります!
元の公転速度が30㎞/sなので、あまりの速度に太陽の重力を完全に振り切ってしまったわけですね。
光速で直径2380㎞の冥王星をぶつけてみる
では続いてはセドナのさらに倍以上大きい、準惑星の冥王星を光速で地球にぶつけてみましょう。
今度こそ一気に地球の温度が700℃にまで上昇し、質量が元の3分の1以下にまで削れたせいもあって急激に大気や水が外に漏れだしてしまっています!
そしてさらに重い天体から光速でぶつかられたことで、地球の移動速度はさらに加速し2729㎞/sとなりました!
これは銀河の中心を公転する恒星並みの移動速度です。
当然太陽の重力如きでは止められません!
光速で直径3474㎞の月をぶつけてみる
では我らが地球の弟分である月君も光速でぶつけてみます。
月は直径が3474㎞あって、冥王星の1.5倍くらいの直径を持つ太陽系内でも相当にデカい天体です!
…へ?
なんと勢いよく衝突したと思いきや、表面にめり込んでそのままステイしてしまいましたw
地球との絆はやはり深いのか…
ですが地球が自転しているのでむしろ広範囲に大ダメージを負わせてしまう結果に…
赤道上に月の破片が飛び散り、最終的に地球が“ペプ〇コーラのロゴ“みたいな模様になってしまいました!
よく見ると地球の温度はなんと驚異の32500℃!!
時間を経過させると見た目も黄色から青へと変化し、最終的に跡形もなく溶けて地球ごと消滅してしまいました…
片方が消えればもう片方も消滅する。
やはり月と地球は切っても切れない関係でしたね。
光速の1000倍の速度で月をぶつける
では最後に地球に向けて光速の1000倍のスピードで月をぶつけてみましょう!
光速度以上のスピードはでない?
そんな常識はこのゲームでは通用しませんw
月がぶつかった地球は光速の12.2倍という速度で太陽に向かって一直線です!
まるでビリヤードですが、地球は太陽にhitすることができるのか?
無事hitし、なんと太陽の見た目が青白い色へと変色してしまいました!
なんと今の衝撃で表面温度が5500℃から倍以上の11411℃に上昇しています。
結論:11411(いいよいい^~)℃ 太陽はドM
現実ではなぜ光速を超えられないの?
では冒頭の予告通り、補足として現実的な話もしていきます!
数式に触れながら話すので少し難しくなりますが、興味のある方は最後までご覧ください♪
物体が運動しているとき、必ず運動エネルギーを伴います。
ニュートンの築き上げた力学では運動エネルギーの大きさはこのように表します。
高校でも習う有名なアレです。
ちなみにmは質量、vは速度を表します。
なので大量のエネルギーを与えればどんどん加速して、ついには光速を超えます。
ですがアインシュタインの相対性理論ではこのような事は起こり得ません。
なぜかを説明する前に、まず相対性理論の中での運動エネルギーについて少し理解する必要があります。
相対性理論では物体のエネルギーは速度に関わらず、静止していたとしても質量さえあればエネルギーを持っていると考えられます。
そしてそのエネルギーは運動することによって大きくなり、運動中のエネルギーと静止時のエネルギーの差が相対性理論中の言う運動エネルギーです。
物体の持つエネルギーに関する式をご覧ください!
mは質量、vは速度を表し、cは光速度で定数です。
物体の速度が0(v=0)つまり静止時のエネルギーはあの有名な式E=mc^2になります。
つまり静止した物体のエネルギーは物質の質量掛ける光速度の二乗に等しいという事です。
そして式中の速度(v)が大きくなると、右辺の分母が小さくなり、右辺が大きな値になるため、物体の持つエネルギーが大きくなる事がわかります。
とはいえ速度が光速度に対して非常に小さい場合に限り、式は下の式のように近似できます。(~は近似を示す記号。テイラー展開後、3次以降の項を無視して導出)
これから静止時のエネルギーを引くと、先程のニュートン力学中の運動エネルギーの式「mv^2/2」が現れましたね!
なので日常の中では速いと感じる飛行機なんかに乗ったところで、光の速度に対して極めて遅いので運動エネルギーはニュートンの式の値とほとんど変わらないということになります!
では仮に光の速度を持つ物体が存在したらどうなるでしょう?
式2において速度vを徐々に光速度cに近づけていくと、光速に近づくにつれ必要なエネルギーは一気に跳ね上がり、最終的には物体の持つエネルギーの値が無限大へ発散します。
つまり光速で動く物体の運動エネルギーは無限大!
無限大の運動エネルギーを持つ天体が存在するとしたら地球はおろか、宇宙全体が無事では済まないかもしれませんw
なので現実的には、もしも地球に光速で隕石がぶつかるとどんなに小さい隕石でも、地球どころか宇宙が終わるかもしれないという結論になります!
ですがそもそも宇宙のエネルギーが有限である限り、このような隕石は存在しないのでご安心ください♪
最後までご視聴ありがとうございました!