どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「イータカリーナを超える天の川銀河最強の連星系」をテーマに動画をお送りしていきます。
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イータカリーナを軽くおさらい
太陽のような星は質量が大きいほど放出エネルギーが高く、ハイスペックな恒星となります。私たちの住む天の川銀河の中には2500億個もの恒星があると考えられていますが、その中で最重量候補の一つが「イータカリーナ」です。
イータカリーナは地球から見てりゅうこつ座の方向に、約7500光年ほど離れた場所に位置すると考えられています。
イータカリーナはイータカリーナAとイータカリーナBと呼ばれる2つの恒星から成る連星系で、それぞれの質量がAが太陽の100-120倍、Bが30-60倍程度であると見積もられています。
Bですら地球から肉眼で見える星々と比べると最上位クラスですが、特にAのような太陽の100倍を超えるほどの質量を持つ恒星は、一つの銀河の中でも数える程度しかありません。
それだけの大質量であるために、イータカリーナAの放出エネルギーは太陽の実に500万倍にも上るそうです!
天の川銀河最強候補の星は伊達ではありませんね。
イータカリーナを超える超大質量連星系?
Credit:NASA, ESA and Wolfgang Brandner (MPIA),Boyke Rochau (MPIA) and Andrea Stolte (University of Cologne)
そして今回の本題ですが、そんなヤバすぎる連星系であるイータカリーナをも超える、凄まじい質量を持つ連星系がこの銀河系内に存在していました!
その天体は、イータカリーナ同様地球から見てりゅうこつ座の方向に約25000光年も離れた場所にあるNGC 3603というガスが濃く星が頻繁に誕生しやすい領域内にある「NGC 3603-A1」という連星系です!
この画像だとわかりにくいですが、中心にあるひときわ明るい3つ横並びの星々のうち一番右にあるのがNGC 3603-A1です。
NGC 3603-A1はNGC 3603-A1aとNGC 3603-A1bという二つの恒星から成る連星系です。aの方は質量が太陽の120倍、bの方でも質量が太陽の92倍と見積もられています!
イータカリーナよりbが強い分、合計では驚異の200倍越えです!
a,bの星の半径はそれぞれ太陽の29.4倍、25.9倍となっていて、表面温度はそれぞれ42000℃、40000℃とどちらも超高温な恒星です。放出エネルギーもそれぞれ太陽の245万倍、151万倍とどちらも銀河系最強クラスの恒星ですね!!
これら二つの星とも、あまりに質量が大きすぎて恒星風が強く、星表面の層が吹き飛び内部の高温の層が剥き出しになっている「ウォルフライエ星」というタイプの星であると見られています。
そのためこれだけ高温なんですね!
このように大質量星は存在自体が不安定なので、2星とも誕生してから150万年しか経っていない星としては非常に若い星であるものの、誕生してすぐの初期質量はaが太陽の148倍、bが106倍とさらに大質量であったと見られています。
ではスペースエンジンというソフトを使って、NGC 3603-A1に向かっていきたいと思います。
25000光年離れているので、相当他の星を潜り抜けた先にあります。
このNGC 3603-A1で面白いのは、二つの星が超至近距離で公転しあっているという事ですね!
公転周期はたった3.77日で、お互いの距離はほぼ星自体の直径と近く、表面スレスレの状態で公転しあっていると考えられています。
いかがでしたか?
りゅうこつ座はイータカリーナはもちろんNGC 3603-A1というとんでもない恒星系もありました。
そしてα星は全天で二番目に明るいカノープスですし、南半球ではかなり目立った星座ってことがわかりましたね!
結論:りゅうこつ座ヤバイ、南半球から見てみたい!