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ベテルギウスよりヤバイ!?爆発候補の天体4選!

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「ベテルギウスよりヤバそうな爆発候補4」というテーマで動画をお送りしていきます。

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大爆発を起こす天体と言えば真っ先にベテルギウスが頭に浮かぶ方が多いのではないでしょうか?

確かにベテルギウスは爆発のイメージが強く根付いてます!

ですがベテルギウスはいつ爆発するかわからないし、人類に影響を与える可能性も低いと考えられています。

今回は実はベテルギウスよりも爆発のインパクトがありそうな4つの天体を紹介していきます!

KIC 9832227

最初に紹介するのは、地球から1940光年程離れた所にある「KIC 9832227」という2つの恒星から成る連星系です。

科学者の間では、この連星系はなんと2022年に赤色新星という大爆発を起こすのではないかと囁かれています!

Credit:ESA/Hubble (M. Kornmesser & L. L. Christensen)

赤色新星というのは、ベテルギウスのような超新星ほどのエネルギーではないにせよ、十分に明るく輝いてみることができる爆発現象です。

Credit:ESO

これは太陽のように自ら核融合を起こし輝く恒星という天体が接触するほど近くで公転しあう連星系である、接触連星が原因となって起こる爆発であると考えられています。

恒星は寿命が近づくにつれて膨張していくのですが、質量が大きい恒星ほど早く寿命が尽きるため、連星の一方の恒星のみ膨張することになります。

一方が膨張することで二つの恒星の距離は近付いていきます。

すると小さい方の星はガスを大きい方の星に多く奪われるようになり、さらに小さい方の星の公転軌道が大きい星に近付いていくそうです!

最終的には恒星の外層同士が接触するほど近づいた、接触連星となります。

そしてさらにペースを上げて爆発的に物質が流れ込むようになると、赤く強い光を放つ赤色新星という爆発を起こすと考えられています。

Credit:Calvin College/Cara Alexander,Daniel Van Noord, Chris Spedden, and Larry Molnar

赤色新星候補の中でも「KIC 9832227」という連星系は地球からかなり近い上に非常に連星同士の距離も近いため、なんと2022年という人間レベルでも非常に近い未来に赤色新星を起こす可能性があると言われています!

KIC 9832227は元々12等星という、肉眼ではかすりもしないほど暗く見える天体ですが、爆発時にはなんと北極星と同じ2等星の明るさにまで急激に増光するそうです!

とはいえ実際に赤色新星の正確なメカニズムについて解明されているわけでもない上、このタイミングでの爆発を反論する論文も出されているため、本当に2022年に起こると断定することはできないようです!

や座V

Credit:LSU/Bradley E. Schaefer, Juhan Frank, Manos Chatzopoulos

続いて紹介する爆発候補天体は、地球から約7800光年も離れた場所にある白色矮星と恒星のペアであるや座Vです。

や座V星は、重さが太陽の0.9倍の白色矮星3.3倍の恒星から成る連星系で、約半日周期で公転しあっています。

2つの星は非常に近いため、恒星から重力の強い白色矮星に向けて物質が流れ込み、白色矮星の周りに降着円盤を形成した後、白色矮星本体に落下しています。この過程で大量の熱が生じて光を放ちます。

や座V星の場合、白色矮星の質量が増えて恒星の質量が減ると、白色矮星の重力が強まる上恒星のガスをとどめる力も弱まり、さらに恒星から物質を奪いやすくなります。

それに加えて、白色矮星の質量が増すと恒星の公転軌道が縮小し、さらに物質を奪うペースは日に日に増していきます。

ついには全ての物質が白色矮星に吸い取られ、最終的にはなんと中心に白色矮星の核を持つ一つの恒星に融合すると考えられてます!

現在のや座V星は望遠鏡を使わないと観測できない暗い天体ですが、爆発のピーク時には最も明るい一等星であるシリウスを追い抜き、地球の空で太陽、月に次いで明るい金星よりもさらに明るくなる可能性もあるそうです!

仮にベテルギウスが爆発すれば満月を超える明るさに輝き昼間でも明るく見えるそうなのでそこまでではないものの、人間の寿命の範囲内で高確率で爆発を起こしてくれそうなこのや座V星も、大いに注目に値する天体だと思います!

ペガスス座IK

続いて紹介するのは、地球からわずか150光年しか離れていないペガスス座IKです。

この恒星はこれまでとは異なり、なんとさらに桁違いにエネルギーが高い超新星爆発を起こす天体の候補として知られています!

ベテルギウスが地球から640光年離れていると考えられているので、IK星はその4分の1以下の距離です。既知の超新星候補の中で最も地球に近い天体としても有名です!

こちらの恒星系にいって構造を見てみましょう!

実はこれらの連星も、や座V星同様恒星と白色矮星のペアとなっています!

恒星のペガスス座IKAは太陽の1.65倍程度白色矮星のペガスス座IKB1.15倍程度の質量を持っていると考えられています。

恒星であるペガスス座IKAは太陽と同様に年齢を重ねるほど徐々に膨張し、赤色巨星へと進化していきます。

すると恒星の外層のガスを自身の重力で維持できなくなり、外へと放出するようになります。

そのガスは隣の白色矮星に取り込まれ、徐々に白色矮星の質量が増加させていきます。

実は白色矮星には「チャンドラセカール限界」といって、白色矮星として存在できる質量の限界があります。

詳しい理屈は長く難しくなるのでここでは省略しますが、太陽質量の約1.4倍が白色矮星が存在できる限界となります。

なので最終的にIKBの質量が太陽の1.4倍まで増加すると

このように派手に超新星爆発を起こします!

そして中心には中性子星が残ると考えられています。

ベテルギウスのような質量が太陽の8倍以上の大質量星がその一生の最期に単独で起こす超新星爆発はII型、ペガスス座IK星のような白色矮星と恒星の例がIa型と分類されています!

ちなみにや座V星の場合、恒星と合体する際に大量のガスを周囲にまき散らしてしまうため、白色矮星の質量が太陽の1.4倍を超えずに合体できるそうです!

WR 104

Credit:NASA

最後に紹介するのは、地球から7500光年離れたWR 104と言う天体です。

これまでの天体はペガスス座IK星含め地球に直接の影響を与える可能性は実は低いです。

が、このWR 104は地球への影響が危惧される天体です!

Credit:NASA

遥か数百光年以上離れていればたとえ超新星爆発でも地球に直接影響はないと考えられますが、超新星爆発と同時に起こり得るガンマ線バーストは、数千光年先でも影響を及ぼし得る現象として知られています。

ガンマ線バーストは、超新星爆発時に同時にブラックホールが形成された際、何らかのメカニズムで起こると考えられています。

なのでペガスス座IK星のような中性子星を残すIa型超新星爆発ではガンマ線バーストは起きません。

ですがWR 104はなんと最大で3回もガンマ線バーストを起こしうる天体として知られています!

まず1回目のチャンスは、WR 104の主星であるA星が一生の最期に超新星爆発を起こすタイミングです。

A星は現在は太陽の10倍程度の質量ですが、元はさらに重かった可能性があり、中心にブラックホールを残すほど特大の超新星爆発を起こす可能性があります。

今後数十万年のうちのどこかで爆発するそうです!

そして2回目のチャンスは、伴星のB星がII型超新星爆発を起こすタイミングです。

ただしこの星は元がそこまで大質量ではなく、爆発しても中心にはブラックホールではなく中性子星を残す可能性が高いと見られています。

そして3回目のチャンスは、残った中性子星やブラックホールが合体するタイミングです。

主星Aと伴星Bは爆発後にそれぞれ中性子星かブラックホールを残すと考えられていますが、これらのうち一つでも中性子星が残った場合、それらがいずれ合体した際にガンマ線バーストが放たれると考えられています!

一応WR 104のガンマ線バーストが地球に当たる可能性はかなり低く、起きてもかなり後の話ですが、危険度でいえば他の天体を凌駕するヤバ天体でした!

結論:なんでもいいから生きてる間に爆発してほしい

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