どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「たった6時間で700℃も熱くなるヤバすぎる惑星」というテーマで動画をお送りしていきます。
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近年は観測技術の進歩により太陽系外惑星探査の分野の進歩が目覚ましく、現在では実に4000を超える数の太陽系外惑星が見つかっています。
その中には太陽系では考えられないようなヤバすぎる特徴を持った惑星が数多く見つかっているのですが、今回もカオスな環境にさらされている惑星を紹介します!
今回の主役は、地球からおおぐま座の方向に約190光年離れた所にある、「HD 80606 b」という系外惑星です。
この惑星は質量が木星の4倍あり、直径も木星の0.92倍あるかなり大きなガス惑星であると考えられています。
そしてこの惑星の特筆すべき点は、なんといってもその公転軌道が圧倒的に楕円型になっていることです!
このように極端につぶれた公転軌道を描く系外惑星は、エキセントリック・プラネットと呼ばれています。
楕円の潰れ度合いを示す離心率の値は0.93と、これまで発見された惑星の中ではHD 20782 bに次いで2番目に大きい値を記録しています!
Credit:https://www.flickr.com/photos/oklo/140392690/
この公転軌道を太陽系天体と比べるとこのようになります。
実は最も主星から遠い遠日点でも地球と太陽の距離の88%しか遠ざからず、最も近い近日点だと実に地球と太陽の距離の3%、450万㎞程度の超至近距離を通過します!
このような極端な公転軌道を持つために、HD 80606 bでは通常の惑星では決してみられないような環境になっていると考えられています。
HD 80606 bの主星であるHD 80606は太陽の0.9倍程度の質量を持つ恒星で、かなり太陽と近いスペックを持ちます。
そのため地球と太陽との距離と同程度主星から離れたHD 80606 bの遠日点では、地球が太陽から受けるエネルギーと同程度のエネルギーを主星から受けていると考えられます。
ですが近日点では地球と太陽の距離の33分の1の超至近距離にまで接近するため、そこで受ける主星からのエネルギーは地球が受けるエネルギーの実に800倍にもなります!
そのため近日点と遠日点での温度差が顕著になります。
しかも近日点に近づくほど主星からの重力が強まり速い速度で公転するようになるので、環境変化がより短期間で起こると考えられます。
実際にHD 80606 bは近日点付近にてなんとたったの6時間で表面温度が500℃から1200℃へと跳ね上がっている様子が観測されたそうです!
そしてHD 80606 bは恒星に最も接近した際、音速の数十倍という猛烈な風速を持った激しい嵐が発生することが観測されているそうです!
HD 80606 bは近日点付近では表面温度が500℃以上にもなるので、灼熱の大嵐が公転周期の111日周期で定期的に起こっているということが明らかになっています…
本当に地獄のような環境を持った惑星ですね。
結論:地球の季節変化は温い、温すぎる!