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観測史上最大級の特異な超新星爆発・対不安定型超新星を観測か

どうも宇宙ヤバイchのキャベチです。

今回は、「観測史上最大級の特異な超新星爆発の観測」というテーマで動画をお送りしていきます!

地球から遥か10億光年彼方にある名もなき矮小銀河にて、観測史上最大級の超新星「SN2016iet」が観測されました。

観測されたのは3年前の2016年ですが、あまりに桁違いの威力のため信憑性が低く、解析に3年を要したそうです。

現在は極端に重い恒星のみが起こす特別な超新星爆発、「対不安定型超新星」であると考えられています。

超新星爆発とは?

太陽より8倍以上質量が重い恒星は一生の終わりに超新星爆発という宇宙トップクラスの高エネルギー現象を起こします。

ベテルギウスとかが有名ですね。

簡単なメカニズムとしては、核融合によってどんどん重い元素が形成されていき、最終的に鉄が形成されると、それ以上核融合反応が進まなくなります。

核融合が起きなくなると核から外側へ膨張する力が内側へ落ち込む重力に負け、バランスが崩壊して核がものすごい力で圧縮されます。

そして中心核には中性子星、太陽の30倍以上の恒星だとブラックホールができます。

中性子星もブラックホールも超高密度でコンパクトなので、これらはコンパクト天体と呼ばれています。

対不安定型超新星爆発とは?

しかし太陽より130倍以上質量が重い超大質量星になると、通常とはメカニズムが異なる超新星爆発が起こると考えられています。

これが「対不安定型超新星」です。

これほどまでに質量が重いと中心部は非常に高温になって、放射線であるガンマ線が放出されるようになります。

ガンマ線は通常星の核に含まれる金属によって吸収されますが、非常に重くてさらに金属が少ない恒星の場合、際限なくガンマ線が放出され、膨大なエネルギーを生み出します。

そのガンマ線がきっかけとなって起こる対不安定型超新星は非常に強力で、中心部にコンパクト天体すら残しません

3年かけて解析されたデータをもとに考えるとSN2016ietを起こした元の恒星は太陽の200倍もの質量を持っていて、対不安定型超新星を起こした可能性が高いと考えられています!!

脈動性対不安定型超新星

SN2016ietは対不安定型超新星によって星の全体が完全に吹き飛びましたが、質量が太陽100-130倍程度の恒星の場合、星全体は吹き飛ばず、一部が失われる爆発を起こします。

しかもその爆発は何度も繰り返し起こるため、「脈動性対不安定型超新星」という風に呼ばれています!

例えば太陽系から8000光年ほど離れた、同じ銀河系内にある「りゅうこつ座η」は1843年に急激な増光を観測したらしいですが、これは脈動性対不安定型超新星だったのではないかと考えられています。

実際この恒星の現在の質量は太陽の90倍程度と大体100-130倍程度に収まるので、その爆発によってさらに質量を失ったと考えれば自然ですね。

ちなみにこのりゅうこつ座η星は「イータカリーナ」とも呼ばれるかなり有名な恒星で、過去に恒星から放出された物質が星雲となってこの恒星を取り巻いている姿がとても美しい!

SN2016ietについての謎

SN2016iet矮小銀河の中心から5.4万光年も離れた辺境にて起きたのが謎となっています。

通常これほどまでに重い恒星は質量が密集している銀河の中心部にて形成されやすいです。

なぜこんな辺境に超大質量星が形成されたのか、もしくは中心部から何らかの原因で辺境まで吹き飛ばされたのか、詳細はまだ不明です。

いかがでしたか?

ただでさえ威力がヤバイ超新星爆発を遥かに超える対不安定型超新星爆発。

今回の発見を機にその研究がさらに進むことを期待しましょう!

結論:爆発なくして宇宙なし!

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