どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「宇宙一熱い惑星の想像を絶する環境」というテーマで動画をお送りしていきます。
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これまで観測してきた惑星の中で、その存在が判明しているものの中で最も温度が高い惑星は、KELT-9bという惑星です。
実はKepler-70bという惑星はさらに温度が高いとされますが、存在を疑問視する声も多いことから、最も熱い惑星は今回紹介するKELT-9bとされる場合も多いです。
これらの惑星の温度については後述します!KELT-9bの主星であるKELT-9は地球からはくちょう座の方向に約670光年離れたところにあると考えられています。
KELT-9は太陽の2.5倍程度の質量、2.4倍程度の半径を持ち、8億歳とこの質量の恒星にしては比較的若いことから、表面温度は1万℃近くあり青く輝いて見えます。
そしてKELT-9の放出するエネルギーの強さは、太陽の約55倍という値となっています!
ではそんなエネルギッシュな恒星からどれだけ離れたところでKELT-9bは公転しているのでしょうか?徐々に離れていくと…KELT-9bがありましたが、かなり主星から近い場所を公転していることがわかります!
実はKELT-9b、主星からわずか520万㎞しか離れていない超至近距離を公転しているんです!
私たちが見慣れた太陽系で最も太陽から近い公転軌道を描いているのは水星ですが、水星ですら太陽から平均で5800万㎞も離れた場所を公転しています。
この中でKELT-9bの公転軌道を再現すると、このようになります。
いかに太陽から近いのかがよくわかりますし、KELT-9は太陽の2.4倍大きいので、さらに主星表面から近い場所を公転していることになります!
これだけ主星に近い上、主星KELT-9は太陽の2.5倍も質量が大きいのでその公転周期は非常に短くなっていて、なんとたったの36時間で1周してしまいます!
1年が36時間、地球では想像もできない環境です。KELT-9bは表面温度が太陽の2倍近く高い恒星の周囲をこれだけ近い位置で公転しているため、表面温度が極めて高くなっていることがわかっています。KELT-9bは主星の重力の影響で常に同じ面を主星に向け続けているため、永遠に昼の面ではその表面温度がなんと4300℃にも達しているのだとか!!
夜の面ですら2300℃に達しているそうです。
温度の低い恒星であれば表面温度が2000℃台のものも見つかっているので、下手な恒星よりも温度が高い驚異の惑星ということになります!
ちなみにケプラー70bが存在していた場合、その表面温度はなんと7000℃にもなるそうです。
KELT-9bすら霞むほどの異次元の温度ですが、先述の通り存在しない可能性も高いことはご了承ください!
では話を本題のKELT-9bに戻しましょう。
今回このKELT-9bの表面の様子を改めて分析した結果、なんとあまりの高温で大気中の水素分子が解離して、水素原子の状態になっていることが判明しました!
全ての物質を構成する原子や分子は、熱運動という振動を起こしています。
この振動が激しいほど、温度が高いということになります。
逆に振動がなくなると絶対零度となり、それ以下の温度には下がらなくなります。
低温状態では固体の物質も温度が上がると液体、気体へと変化するのは私たちの地球のような環境でもよく見られます。ですが実はさらに上があり、より高温で熱運動が激しくなると、原子同士のつながりである分子すら構造を維持できなくなり、原子に解離してしまうんですね!
そういった地球表面ではありえない現象が起きていました。
ちなみにこれは補足ですが、さらに温度が上がると原子内の原子核という構造と電子という構造すら電離してしまい、プラズマという状態へと変化します!
そんな具合でKELT-9bの昼面では水素の分子が解離してしまい、夜面に移動するとそれらが再び結合しているそうです。
解離した水素がどんなものなのか想像もできませんが、とりあえず熱すぎるので触るのはやめておきましょう!
いかがでしたでしょうか?
宇宙ヤバイchでは今回のような宇宙系の動画を毎日投稿しているので、面白いと思っていただけたらぜひチャンネル登録をお願いします!
それではまた次回の動画でお会いしましょう、さよなら~
結論:スぺースX「火星移住計画の行き先、
やっぱKELT-9bにします!w」