どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「幻の恒星ネメシス」をテーマに動画をお送りしていきます。
目次
連星系はありふれた存在である
太陽系に最も近い恒星系といえば、アルファケンタウリです。
このアルファケンタウリは地球から4.3光年ほど離れています。
アルファケンタウリは地球から見ると一つの星に見えますが、実はアルファケンタウリA、アルファケンタウリB、プロキシマケンタウリの3つの恒星が重力的に結びついている3連星系です。
他にも一等星のシリウスやリゲル、スピカやアンタレスなど、2つ以上の恒星や白色矮星から成る連星系は有名なものに限定してもたくさん存在しています。
このように宇宙には連星系であふれていて、全体の恒星の約半分が実は連星系であるともいわれています!
太陽とペアを成す!?幻の恒星ネメシス
そして私たちが住む太陽系は連星ではないのが常識ですね。
ですが実は遠すぎて見えていないだけで、未知の恒星が太陽とペアを成しているのではないかという説があります!
この仮説上の太陽系内の恒星をネメシスと呼んでいます。
太陽系は一般的な想像より恐らく遥かに大きく、太陽系の端っこに位置していて太陽系全体を包み込むように存在する小天体の集合・オールトの雲は太陽を中心として1光年程度まで広がっていると考えられています。
その太陽系の端っこ付近になら、恒星の中で最も小さい部類である赤色矮星や、さらに質量が低い天体・褐色矮星であればまだ気付いていないだけで存在しうる、というわけですね。
褐色矮星であっても少なくとも太陽系最大の惑星である木星の13倍以上は質量があると考えられているので、そんな巨大な天体が太陽系の端に存在すると考えるとロマンがありますね!
ネメシスの存在が仮定されたのはなぜ?
ではなぜこのネメシスが仮説されたのでしょうか?
話題は地球の大量絶滅にシフトします。
実は地球の過去5億年間の大量絶滅が起こった年代を調べてみると、なんと2700万年に1度起こるという周期性があることが判明しました。
それは単なる偶然として処理するにはあまりにできすぎていたために、2700万年ごとに何かしらの作用が起こっていると考えられました。
その中の一つに挙げられたのがネメシスでした!
ネメシスが太陽を規則的な公転周期で公転していれば、オールトの雲内の小天体が地球にへと周期的に落ちていき、大量絶滅を招いたというわけですね。
実際ネメシスは存在するの?
そんなロマンあふれるネメシスですが、もしネメシスが太陽系の果てに存在していた場合に太陽以外の天体からの重力の影響を受けやすくなるため、ネメシスの公転周期は安定しないだろうと考えられています。
さらに2014年のNASAの観測によると、ネメシスの正体であると仮定される赤色矮星や褐色矮星といった天体は、太陽系内には観測されませんでした。
以上のことから現在ではネメシスが存在すると本気で信じているのは科学者の中にはほとんどいない、といった具合です!
ちょっと残念ですね…
ですが先日ニュースになって動画でも紹介した「プラネットナイン=ブラックホール説」のように、このネメシスもブラックホールであれば直接観測はできないはずなので、まだ可能性はあるかも!?(望み薄)
結論:太陽「ネメシスたあああん!!!はすはす」地球「ネメシスなんていないのに怖…」