どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「地球史上最古の物質を新発見」をテーマに動画をお送りします。
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地球が誕生して45億5000万年程度と言われていますが、「地球上の最古の物質」と言われるとどうでしょう。あまりピンと来ないかもしれませんね。
少なくとも、地球が生まれた45億5000万年前より後にできた物質が最古であると普通は考えると思います。
ですが実は、地球が生まれるずっと前から存在する物質が地球上にはあるんです!
地球には宇宙からの飛来物が頻繁にやってきます。
その大半は大気圏で「燃えつきた…まっ白な灰に…」となるんですが、たまーに燃え尽きずに地表へ落っこちてくるものがあります。それが隕石です。
隕石には、地球上の物質では得られない情報とロマンが詰まっているんです!
マーチソン隕石
1969年9月28日、オーストラリアに隕石が降ってきました。
これはビクトリア州にあるマーチソン村の近くに落ちたので、「マーチソン隕石」と呼ばれています。
当時の技術では年代を特定できなかったんですが、最近になってマーチソン隕石から「地球史上最古の物質」が見つかったんです!
隕石には、星間ダスト(宇宙塵)が含まれています。
星間ダストというのは、宇宙空間に存在する微細な粒子のことです。
これは天体が形成される際の材料になります。
星間ダストは0.01マイクロメートル~30マイクロメートルくらいの細かさで、人間の髪の毛が100マイクロメートルなのでそれがいかに小さな物質かがわかりますね!
マーチソン隕石に含まれる星間ダストには、「プレソーラー粒子」と呼ばれる物質が含まれていました。
これは太陽系の誕生よりも古くから存在する粒子です。
研究の結果から、マーチソン隕石に含まれるプレソーラー粒子の中には何と70億年前に形成されたものもあることが分かりました。
太陽が誕生して約46億年ほどと考えられているので、それよりも20億年以上も前から存在していたんですね!
これは今まで地球で見つかったどんな物質よりも古く、研究者のフィリップ・ヘック氏いわく「これは太陽系誕生以前の原始星雲から作られたもので、地球上で入手できる史上最古の物質である」とのこと。
隕石から天体の成り立ちを紐解く
このように、地球に落ちてきた隕石から宇宙や太陽系の歴史を紐解くヒントが得られるわけですが、地球上に元からある物質じゃあダメなんでしょうか?
当然、地球が誕生する時にも星間ダストが材料になっているんですが、初期の地球は灼熱の惑星だったので、形成時に存在した星間ダストは熱せられて無くなってしまうんですね。
その点、宇宙からやってきた隕石などの小さな天体は冷えるのが早いので、そこに含まれる星間ダストは熱で消失することなく当時のままの姿を保っていることが多いんです。
だから天体が形成されて間もない状態の星間ダストは地球に元からあった物質からでは手に入らず、宇宙から飛来したものでないといけないんですね!70億年前、銀河系では星が一度に大量に生まれるスターバースト状態だったとする説がありますが、今回の発見が太陽系が形成されるより前の銀河系の歴史を紐解く重要なヒントになるかもしれません。
期待がかかります!
結論:ドラえもんのタイム風呂敷が欲しい