どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「太陽が巨大化した後の太陽系の再現」をテーマに動画をお送りしていきます。
目次
太陽程度の質量を持つ恒星はその寿命が大体100億年ほどです。
太陽の年齢は半分の46億年ほどなので、あと50億年後くらいには進化の末期段階に差し掛かります。
太陽程度の質量を持つ恒星が寿命に近づくとどうなるのか、うしかい座α星のアークトゥルスは太陽程度の質量を持ちさらに進化の末期段階にいるので、未来の太陽がどうなるかを示してくれます。
早速お呼びしてみましょう!
・アークトゥルス召喚
こんな具合でかなり大きいですね!
このアークトゥルスは太陽の1.1倍程度の質量で、半径が太陽の25倍ほどあります。
表面温度は4000℃くらいですね。
大きくなる分温度は下がりますが、恒星が周囲に放出するエネルギーの強さを示す“光度“は太陽の200倍近くあります!
ですがこのアークトゥルスは膨張の途中にある段階で、アークトゥルスも太陽も最大ではさらに大きく膨張すると考えられています。
太陽がマックスまで膨張するとどうなるのか、その姿をいい具合に示してくれているのがミラAという恒星です。
こちらもお呼びしてみます!
・ミラA
でかい…
このミラAは半径がなんと太陽の350倍もあります!
表面温度は2700℃程度とアークトゥルスからさらに低くなり、見た目もより赤色巨星っぽい色になってますね。
ただしミラAは、主系列星時代より一般的に質量が落ちる赤色巨星の段階で太陽の1.2倍近い質量を持つ恒星なので、太陽はマックスでもここまでのサイズには進化しません。
最大でも現在の250倍程度までだろうと考えられています!
太陽を膨張させる
ではいよいよこの太陽系にて太陽を赤色巨星に進化させ、その周囲への影響も併せて観察していきましょう!
観測しやすいように地球の自転を停止しています。
なお実際には先述の通り進化の過程で質量も減少していくのですが、このシミュレーターでは再現しきれませんでした。
質量減少と共に惑星軌道は遠くへと追いやられるので、惑星の公転軌道も維持している今回のシミュレーションは完全に正しいものではないので、予めご了承ください!
太陽を膨張させると徐々に温度が低下し、色が橙になっていくのがわかります!
温度は低下するものの、太陽が外に放射するエネルギー量は徐々に増えていきます。
そして太陽の半径が元の30倍の大きさになりました!
いや絶望感…普通にこんなのが空にあったら怖いですね。
このころになると、太陽の放射エネルギーは元の70倍近くにまで達しています。
他の惑星たちがどうなるのか、観察してみましょう!
Oh…現在地球の北極付近に降り立っているのですが、氷が瞬時に溶けて蒸発し、地表が赤く染まってしまいました!
そうこうしていると地球の目の前を月が華麗に過ぎ去って行きましたw
月も温度が上昇して、ぼんやり赤く光っているように見えましたね。
各惑星の様子を見てみると、最も太陽に近い水星が1526℃、金星が2593℃となっていました!
金星は温室効果ガスが豊富なので、近い水星より高温になっています。
もう一度月がやってきたのでステータスを確認してみると、700℃にまで温度が上昇していました。
月と近い距離にある地球は温室効果でもう少し温度が高いと考えられます。
では引き続き太陽を膨張させていきます!
ただでさえ絶望的なのが、さらに恐ろしい絵面に変貌していきますよ♪
太陽半径が元の70倍を超えたあたりで、水星が太陽に飲み込まれてしまいました!
地球の地表がさらに赤みを増し、一面マグマで覆われてしまいました。
もう地球に逃げ場はありません!
この時の太陽の光度は実に元の850倍にもなり、月は700℃から1100℃に、金星は2600℃から3700℃にまで温度が上昇し、火星も816℃となっていました。
ですが太陽の膨張はまだまだこんなものでは終わらないんですね!
これは未来の太陽系で実際に起こることです。
では引き続き太陽さんの本気をご覧ください。
いや迫力がえぐいことに…
空の大部分が太陽に占められていきますね。
そして太陽半径が元の150倍を超えたあたりで、ついに金星までもが飲み込まれてしまいました!
太陽の表面温度は3000℃にまで下がっていて、色もかなり赤っぽくなってきましたね。
この時の太陽のエネルギーは元の2300倍!
地表のマグマも赤い色から少しオレンジに近い色へと変化しましたね。
月も1600℃にまで温度が上昇し、火星も1150℃と完全に死の世界へと変貌しています。
では現在地球からわずか38万㎞だけ太陽側にある月を飲み込み、本当に地球が飲み込まれる直前まで太陽を膨張させてみます!
太陽半径が元の217倍になった瞬間、月が飲み込まれてしまいました。
グッバイムーン、フォーエバームーン。
そして空のどこを見渡しても太陽しかないですね、あの青く美しかった空はどこへ…
地球から離陸してみると、本当に目と鼻の先まで太陽が迫っていました!
地球の温度は1800℃、一般的なマグマより高温なまさに死の世界です。
では地球に最後のお礼をして、太陽にとどめをさしてもらいましょう♪
!?
地球を取り込んだ瞬間、太陽が謎に覚醒して一気に温度が5000℃にまで上昇しましたw
実際はこんなことにはならないので、ドーピング前の2500℃程度に戻します。
太陽は最大でどれくらい膨張するのか?
太陽が最大でどれくらいにまで膨張するかという話題には、せいぜい200倍くらいまでで地球は飲み込まれないという意見と、250倍を超え地球が飲み込まれるという意見があります。
今回は250倍まで膨張させて周囲の影響を見てみましょう。
この時光度は元の3000倍近くにまで達しています!
唯一生き残った岩石惑星である火星の温度は1238℃、木星は560℃、土星は357℃、天王星が165℃、最遠の惑星海王星でも52℃と、恐ろしいエネルギーです!
ちなみに冥王星は-70℃と、これでもまだ寒いですね。
なお、赤色巨星の段階では太陽の重力が弱まり、かつ太陽風の影響も非常に強くなるので、地球は2AUの位置(火星が1.5AU)にまで後退させられる可能性もあります。
この場合、太陽が250倍にまで膨張しても飲み込まれません!
地球が太陽に飲まれるか飲まれないかの議論は現在でも続いているようです。
人類はどこに住むべきか!?
では人類にとって幾分住みやすそうな環境はどこにあるでしょうか?
ガス惑星は地表がないので論外として、その衛星を探してみました。
すると土星の衛星エンケラドゥスの表面温度が28℃と、現在の地球よりは高いもののかなりいい感じでした!
しかもエンケラドゥスには水が存在しており、現在でも生命が存在する太陽系天体の最有力候補といえるので、他の天体よりはかなりいい具合です!
エンケラドゥスに住み着いた暁には、こんな巨大で美しい土星と巨大なオレンジ色の太陽のコントラストを楽しむことができるでしょう♪
結論:50億年後にはエンケラドゥスへGo!