どうも!宇宙ヤバイchの中の人のキャベチです。
今回は、「まるで綿菓子!?宇宙一密度が低い惑星の正体」というテーマで動画をお送りしていきます!
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宇宙一密度が低い惑星を観測
今回、NASAがハッブル宇宙望遠鏡が観測した非常に低密度な惑星の詳細を公開しました。
その惑星は2012年にのケプラー宇宙望遠鏡が発見したケプラー51星系にある「ケプラー51b」「ケプラー51c」「ケプラー51d」という3つの惑星で、発見当初から密度が低いと予想されていましたが、今回の観測によってその詳細が明らかになりました。
既知の惑星の中では最も密度が低く、まるでふわふわの綿あめのようなことから「スーパーパフ惑星」と呼ばれているそうです。
3つの惑星は木星の6-8割の半径を持ちながらも、その質量は100分の1程度しかないそうです。
ハッブル宇宙望遠鏡によって観測されたケプラー51bとケプラー51dの密度は、それぞれ約0.064g/cm3と約0.038g/cm3。
過去のデータを再解析したケプラー51cは約0.034g/cm3とされています。
太陽系で2番目に大きな半径を持ちながらも密度が水の約0.7倍程度しかなく「水に浮かぶ」と表現される土星と比較しても今回の3つの惑星の密度の低さの異常性がよくわかります。
NASAの発表でも、そのあまりの低密度ぶりを「綿菓子」や「発泡スチロール」と表現しています。
極端に低密度の理由
では、一体なぜそこまで極端に低密度なのでしょうか。
はっきりとしたことは分かっていませんが、惑星の年齢に関係がありそうです。
原始星系では、ガスや塵が主星を囲むように円盤状に回り、これらがくっついて惑星が形成されます。
恒星の周りには、雪線(せつせん)と呼ばれる水や一酸化炭素などが凍りつく境界があり、雪線の外側では氷の粒が核となって塵を集め、惑星が形成されやすいです。
ケプラー51星系の3つの惑星は、このようにして主星からある程度離れた「雪線」の外側で形成された後に現在の軌道まで移動してきた系外惑星だと推測されています。
太陽系の惑星と比較してケプラー51星系の星は年齢が若く誕生からたった5億年しか経っていません。
なので、今の「大気が膨張し密度が以上に低い」状態は惑星が形成される過程であり、後にそれらが凝縮してより高密度な太陽系の惑星のようになると考えられています。
実際にケプラー51bとケプラー51dはどちらも恒星風によって急速に大気が宇宙空間に吹き飛ばされており、最も内側を公転するケプラー51bは毎秒数百億トンものスピードで物質を失っています。
また、10億年ほど経てばケプラー51bは海王星程度のサイズになり「ホット・ネプチューン」と呼ばれる系外惑星になる可能性もあるそうです。
いかがでしたか?
まだまだ謎だらけな綿菓子惑星ですが、現在NASAが計画している最新鋭のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を用いると、この不思議な惑星を詳細に知ることができるかも…
その時が待ち遠しいですね!
結論:綿菓子を大量に食いたい方はケプラー51系へ