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意外と知られていないベテルギウスの最新雑学4選!

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「ベテルギウスの雑学4選」というテーマで動画をお送りしていきます。

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目次

オリオン座α星のベテルギウスは地球から明るく見える一等星に分類される21個の星々のうちの一つで、非常に人気の高い恒星です。

そんな人気のベテルギウスですが、意外と広くは知られていない事実もあったりします。

今回はそんなベテルギウスの雑学を4つ紹介していきたいと思います!

視直径が一番大きい恒星候補

まず一つ目の雑学は、ベテルギウスは地球からの見た目の大きさが他のどの星よりも大きいことです。

ベテルギウスは地球から640光年ほど離れた位置にあると考えられています。

この640光年というのは他の有名な星々と比べてもかなり遠い位置であることが、シミュレーションから見て取れると思います。

これだけ遠くにあるベテルギウスですが、実は地球から見て太陽を除いて最も見た目が大きく見える恒星候補のうちの一つ、というか筆頭といっても過言ではないと思います!

例えば地球から最も明るく見える恒星シリウスは太陽の1.7倍程度の直径を持ち、太陽系から8.6光年と星の中では極めて近い位置にあるので、地球からの見た目の大きさ的にも上位にランクインしています。

Credit:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/E. O’Gorman/P. Kervella

ですがベテルギウスはそんなシリウスのさらに8倍程度も視直径が大きく見えることが知られています!

そのためベテルギウスは、その実体までもが撮影されているんですね。

他の恒星は小さすぎて拡大しても基本的に点でしか見えないので、このように実体がはっきりと捉えられるベテルギウスは貴重な恒星です。

比較的遠くにあるベテルギウスがこれだけ大きく見えるのは、ベテルギウス自体が巨大だからに他なりません。

ベテルギウスは星の寿命の末期段階にあり、実に太陽の1000倍もの直径にまで膨張していると考えられています!

ベテルギウスのように、太陽の数倍以上の質量を持ち、末期で膨張し真っ赤な巨体となった星は「赤色超巨星」という風に分類されます。

ベテルギウスがもしも太陽の位置にあったら、火星の公転軌道まで飲み込み木星に迫るほど巨大です。

太陽も末期には今の200-250倍の直径に膨張し地球すら飲み込むとも言われていますが、ベテルギウスほどの大きさには膨張しないと考えられています!

大きく変光する

2つ目の雑学は、ベテルギウスは大きく変光する変光星であるという事です。

完璧ではありませんが、約420日という周期を持ち、ある程度規則正しく変光することが知られています。

地球からの見た目の明るさを示す指標である視等級が、大体0.5前後で変光します。

そして極端に明るくなる時は0.0にまで達し、暗くなる時は1.3まで暗くなることもあるようです!

0.0は1.3の3倍ほど明るいので、かなり幅広いです。

Credit:Wikimedia commons

変光星の明るさの変動の要因は星によってさまざまですが、ベテルギウスの場合は星自体が収縮と膨張を繰り返しているためです。

このような変光星は脈動変光星と呼ばれます。

そのためベテルギウスの直径は常に変動しています。

視直径が一番大きいという話でしたが、これも常に1位というわけではないようです。

Credit:AAVSO

そしてつい去年末から今年の2月末あたりにかけて、ベテルギウスは過去に類を見ないほどの暗さにまで減光しました!

かなり大きなニュースになっていたので覚えている方も少なくないかもしれません。

この時は一番暗くて1.6等級、なんと2等星の規模にまで暗くなってしまっていたんですね!

その後結局勢いよくV字回復し、現在では明るいベテルギウスが戻ってきています。

Credit: ESO/M. Montargès et al.

結局この減光の原因は、ベテルギウスの前を何か塵のようなものが通過したことが原因との説が濃厚となっているようです!

一時期は超新星爆発が間近なんて言われてましたが、本当に人騒がせな星ですw

超新星爆発しても地球に影響はない

3つ目の雑学は、仮にベテルギウスが超新星爆発しても地球に悪影響はない、という事です。

仮に今日この瞬間ベテルギウスの爆発の光が地球に届いたとしても、ベテルギウスまでは640光年も離れているので、地球に直接影響が及ぶことはありません!

爆発の影響が及ぶのはせいぜい数光年までとされています。

Credit:NASA

ですがこれだけの距離離れていても直接ダメージを与えてくる超新星爆発以上にヤバイ現象が存在しています。

それは爆発と同時に起こる場合がある「ガンマ線バースト」という現象です。

ガンマ線バーストは超新星爆発と総エネルギーは同程度ですが、ガンマ線バーストの方が短期間で終わるので、エネルギーの放出量が短い時間に集中しています。

そしてさらに指向性を持つので、エネルギーが特定の方向に集中し、結果的に超新星爆発よりもはるかに遠くまで影響を及ぼすと考えらえています!

640光年離れていても安全とは言えません…

このように起こると確かにヤバイガンマ線バーストですが、実はベテルギウスの爆発によってガンマ線バーストが同時に起こる可能性はかなり低いと考えられています!

ガンマ線バーストが起こるメカニズムについては不明点が多い現状ですが、最近の研究によってそれがブラックホールの形成と絡んでいる可能性が高いことが明らかになっています。

超新星爆発が起こるとその星の中心部では巨大な圧縮が起き、超高密度天体である中性子星やブラックホールといった天体が残ると考えられています。

どちらが残るかは星の質量により、質量が太陽の8-30倍程度だと中性子星、それ以上重いとブラックホールが残るそうです。

ですがベテルギウスの質量は太陽の10-20倍程度なので、爆発後に中心部に残るのはブラックホールではなく中性子星である可能性が高いんです。

ガンマ線バーストは中心にブラックホールが生成されるほど質量が重い星が爆発した際に起こる可能性が高いので、ベテルギウスが仮に爆発してもそもそもガンマ線バーストが発生しない可能性も高いということになります!

昔超新星爆発を起こしていた!?

最後の雑学は、ベテルギウスは昔超新星爆発を起こしていたかもしれない、という驚くべきものです!

ベテルギウスは赤色超巨星にしては過度に速い自転と、こちらも過度に速い空間における移動速度を持っているという事です。

ベテルギウスは巨体なので、「動けるデブ」であるということですね?!

ベテルギウスの自転速度は5km/sもあります。

太陽が2㎞/sなのでそれよりも速いです。

そして星は膨張するほど一般的に自転速度が落ちるので、太陽の1000倍の直径にまで肥大化したベテルギウスの自転がここまで速いのは想定外でした。

さらにベテルギウスは、太陽から見た移動速度が30km/sと、こちらも他の星々と比べてかなり速いことが明らかになっています!

このような特徴から、ベテルギウスは元々一つの星ではなく連星系で、それらが合体、もしくは一方が超新星爆発を起こしていたという衝撃の事実が浮かび上がって来るようです!

過去のベテルギウス連星系で超新星爆発が起きていたかもしれない説については以前投稿しているので、以下の関連記事からあわせてご覧になってください。

いかがでしたか?

ベテルギウスは単に明るい、大きい、爆発が近い以外にもたくさん面白い特徴があります。

非常に注目度が高い天体なので、人類はベテルギウスが爆発するまで、いや、爆発した後もこの天体に魅了され続けることだと思います!

結論:あ、あとベテルギウスは爆発するする詐欺師

サムネイル画像クレジット:Adam Block, Steward Observatory, University of Arizona

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