宇宙ヤバイchオリジナルペンダント好評発売中!

ベテルギウスは昔超新星爆発していたかもしれないと判明!?

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「ベテルギウスは昔超新星を起こしていたかも」というテーマで動画をお送りしていきます。

キャベチのツイッター(@uchuyabaich)をフォローするとブログの更新がお知らせされます!

ベテルギウスは連星系だった!?

ベテルギウスはオリオン座のα星です。

人気星座のオリオン座に属していることや、冬の大三角の一角も担っていること、直径が太陽の1000倍ほどもあり爆発間近なことなど、様々な要因から非常に注目度の高い恒星です!

では地球から640光年離れたベテルギウスに実際に向かってみたいと思います。

他の星々の動きを見ると、ベテルギウスがかなり遠くにあるとわかります。

ベテルギウスは単一の恒星であり、別の恒星と連星系を成していることは確認されていません

ですが様々なデータを分析した結果、ベテルギウスは元連星系だったかもしれないと考えられるようになっています!

ベテルギウスには他の星には見られない際立った特徴があります。

赤色超巨星にしては過度に速い自転と、こちらも過度に速い空間における移動速度です。

ベテルギウスの自転速度は5km/sもあります。

太陽が2㎞/sなのでそれよりも速いです。

そして星は膨張するほど一般的に自転速度が落ちるので、太陽の1000倍の直径にまで肥大化したベテルギウスの自転がここまで速いのは想定外でした。

Credit: ESA / Herschel / PACS / L. Decin et al.

さらにベテルギウスは、太陽から見た移動速度が30km/sと、こちらも他の星々と比べてかなり速いことが明らかになっています!

今表示されているのはベテルギウスの周囲を赤外線で撮影した画像です。

明るいベテルギウスの周囲にはバウショックと呼ばれる弧状の構造が見られます

バウショックは恒星風と星間空間の物質が勢いよく衝すると起こる衝撃波ですが、ここまで明確に形成されるには
星間物質に対して星の移動速度がかなり速い必要があります

ベテルギウスの移動速度の高さが伺える画像です!

以上のようなベテルギウスの自転速度と移動速度の特異性から、ベテルギウスはかつては連星であり、それ等の星が合体、もしくは一方が超新星爆発を起こすことで現在の状態に至ったと考えられています。

連星合体説

ではベテルギウス連星系のシナリオについてもう少し掘り下げていきます。

まずは連星系が合体することで現在の自転速度と移動速度を手に入れたとする説です!

連星系の2つの恒星が合体して現在のベテルギウスの姿になった場合、かつてあった2つの星は太陽の15-17倍の質量を持つ主星と、太陽と同程度~4倍程度の質量を持つ伴星というペアであったと考えられています。

元の主星が寿命に近付き徐々に巨大化し、赤色超巨星という段階に入り始めた頃、伴星は主星に対し公転しながら徐々に破壊されて最終的には主星の方に取り込まれてしまったという過程をたどったそうです。

仮にこの過程をたどった場合は伴星は主星を公転しながら主星に物質を与えることになるので、主星の自転速度は
伴星の公転方向に加速することになります。

これによってベテルギウスの高速自転を説明できるわけですね!

Credit:NASA, ESA, and M. Durbin, J. Dalcanton,
and B. F. Williams (University of Washington)

そしてベテルギウスはかつてアソシエーションという、星団ほどは密集していないけど恒星が他よりも集まったグループで生まれ、属していたと考えられています。

今画像で表示されているのは、IC142というアソシエーションのハッブルが撮影した実写映像です。

本当に美しい天体群ですね…

このように星の密度が高いアソシエーションであれば、星々との重力的な作用によって30km/sという移動速度が実現される可能性もあるそうです。

ベテルギウスが現在の高速な移動速度を手に入れてアソシエーションを飛び出した場合でも、かつてあったベテルギウスの連星系は崩れることなく維持されたと考えられています!

その後連星系の合体が起き、高速自転まで手に入れたと考えると、つじつまが合いますね。

超新星爆発説

それではベテルギウス連星のもう一つのシナリオ、片方が超新星爆発説にも触れてみたいと思います!

こちらのシナリオでは、先ほどとは異なり今残っているベテルギウスの方が伴星で、かつてはさらに質量が大きい主星が存在していたという事になります

かつてあった主星の方は質量が大きい分寿命が短いため、ベテルギウスが老いる前に先に膨張し末期段階に入っていたと考えられます。

その際主星表面の重力は中心から遠ざかるにつれてどんどん弱まるため、より表面重力が強い伴星の方に主星表面のガスが流れて行ってしまいます。

それにより高速の自転速度を説明することができます!

その後主星は超新星爆発を起こし、伴星は爆発の勢いで30km/sというすさまじい速度で押し出され、アソシエーションから飛び出していったそうです。

このようにして移動速度についても説明ができます!

もしもベテルギウス連星系の一方が超新星爆発を起こしていた場合、今後起こるであろうと考えられている物も含めるとベテルギウス系は二度も爆発を経験するということになります!

なんと賑やかな恒星系でしょうw

ちなみに以前にも紹介したWR 104という連星系は、主星の爆発、伴星の爆発、そしてそれらの爆発によって中心部に残ったコンパクト天体同士の衝突による爆発という、3つの爆発を最大で起こす可能性があります。

WR 104の方はベテルギウスよりも地球の生命にとってずっと危険だと言われているくらいです。

興味がある方はこちらを紹介した動画を以前投稿しているので、以下の関連記事からあわせてご覧になってください。

【WR 104】ベテルギウスよりさらに危険なガンマ線バースト候補!?

さて、ベテルギウス連星の合体説と爆発説、どちらも納得のいくシナリオですが、どちらが本当なのかを判断するにはまだ材料が足りていないようです。

さらなるベテルギウスの研究が進み、その歴史が紐解かれる時が待ち遠しいですね!

その前にベテルギウスが爆発してなくならないことに期待していましょう!

結論:ベテルギウス「結局爆発してほしいのか
ほしくないのかどっちやねん?!」

情報参照元:https://www.universetoday.com/146071/was-betelgeuse-formed-by-merging-stars/

サムネイル画像クレジット:NASA/JPL-Caltech/STScI/CXC/SAO Animation: NASA/JPL-Caltech/Univ. of Ariz./STScI/CXC/SAO

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。