どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「超巨大彗星が崩壊した映像が公開される」というテーマで動画をお送りしていきます。
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アトラス彗星の崩壊が鮮明に観測される!
Credits: NASA/Tiffany Clements
今回崩壊が観測されたのは、太陽に近付くにつれて今年初めから徐々に光度が高まり、最終的には1等星の明るさにまで迫るともいわれた「C/2019 Y4(アトラス彗星)」です。
誰の目でも肉眼で見えるほど明るく輝く大彗星が観測されるのはかなり珍しく、そのためアトラス彗星も期待も込めて大きな注目を集めていました。
Credit:NASA, ESA, D. Jewitt (UCLA),
Q. Ye (University of Maryland)
ですが今月20日、アトラス彗星が分裂して破片になっている様子が鮮明に撮影されました!
破片の数は20日時点では30個程度、23日の時点では25個程度確認されたそうです。
この断片の大きさから、元の彗星の核は直径で200-250m程度だったと推測されています。
Credit:ESA/spaceengine.org/L. Calçada
そしてアトラス彗星は、惑星である水星の太陽からの平均距離である5800万㎞を大きく割り、5月31日には太陽からわずか3700万㎞の距離にまで最接近すると考えられています。
それ以降は公転軌道6000年という大きな軌道で太陽系の深淵まで離れて行ってしまうので、私たちが生きている間にこの彗星を近くで見ることは二度とないでしょう。
彗星はなぜ分裂するの?
今回のアトラス彗星に限らず、彗星は何らかの原因で分裂してしまうことも少なくありません。
そのため、太陽に接近した際の明るさを当初から予測することが非常に難しいと言われています。
ではなぜ彗星は分裂してしまうのかというと、実のところその正確なメカニズムについては未だ解明されていないそうなんですね。
ですが一つの有力な説として、「彗星が太陽に近付くにつれて彗星を構成する氷が解け、ジェットとして噴出することで彗星が回転するようになり、その遠心力によって自ら崩壊してしまう」というものがあります。
その説が本当に正しいのかどうかは、実際の分裂の現場を観測する他ありません。
そういう意味で、今回の分裂も説の立証に役立つ可能性があります。
実際今回の規模の彗星が分裂するのは10年に1度か2度しかなく、さらに起きても暗くて観測できない場合も多いので、今回の映像は非常に貴重なサンプルだと言えそうですね!
結論:アトラス彗星の代わりに大彗星になってくれる人募集