どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「天の川銀河とアンドロメダ銀河の衝突後にクエーサーのようになるかもしれない」というテーマで動画をお送りしていきます。
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銀河衝突でジェットが放たれ始める姿を観測か
国立天文台などの研究チームは、すばる望遠鏡を用いて地球からみずがめ座の方向に約43億光年も離れた位置にある「TXS 2116-077」という銀河を観測しました。
ほとんどの銀河の中心部には太陽の数百万倍~数百億倍もの質量を持つ超大質量ブラックホールがあると考えられています。
その超大質量ブラックホールは周囲の物質を盛んに自身の強大な重力で引き寄せ、自身を公転する巨大な円盤状の構造である降着円盤を形成させます。
その降着円盤の活動が特に活発だと、ブラックホールから光速に近い速度で物質がジェットとして放出されることがあります!
Credit:Vaidehi Paliya
TXS 2116-077も元々ジェットを放つ銀河であることが過去の観測によって明らかになっていましたが、今回の観測によって新たにこの銀河が別の銀河と衝突中であることが明らかになりました!
ジェットを放出するTXS 2116-077は現在隣の銀河と4万光年の位置にまで接近していて、銀河衝突合体イベントの最終段階に入っているようです。
そして今回の衝突の発見から、TXS 2116-077の中心のブラックホールから放たれるジェットが、実は別の銀河との衝突によって起こるようになった可能性が浮上しました。
銀河中心のブラックホールからジェットが放たれるには、ブラックホールの周囲に物質がたくさんあり、たくさんの物質を降着円盤として捉える必要があります。
その物質の密度が高くなるには、銀河全体が他の銀河と衝突することが大きな引き金となっていると考えられています。
つまりは銀河衝突で中心のブラックホールにたくさんの物質が集まり、降着円盤が活発になり、そして強いジェットが放たれるようになる…ということです!
しかもTXS 2116-077から放たれるジェットは他の銀河核から放たれるジェットよりも弱いことから、今回明らかになった別の銀河との衝突によってジェットが放たれるようになり始めたという説明をしやすいということになります。
銀河系も銀河衝突で強いジェットを放つかも!?
私達の太陽系が属する天の川銀河と、ここから250万光年ほど離れたところにあるアンドロメダ銀河同士は現在秒速100㎞を超える速度で接近していて、今のペースで行くと約45億年後には衝突すると言われています。
そして今から70億年もすると二つの銀河が完全にまじりあい、「ミルコメダ銀河」もしくは「ミルクドロメダ銀河」という名前の新たな銀河ができるそうです。
Credit;NASA
地球はその頃太陽にすでに飲まれて存在していない可能性が高いですが、もし存在していたとしたら、地球からは銀河の衝突はこのように見えるそうです。壮観!
この天の川銀河の中心にある太陽の430万倍もの質量を持つ超大質量ブラックホールいて座A*も、アンドロメダ銀河との衝突によって活動が非常に活発になり、TXS 2116-077のように強いジェットを放つようになるかもしれません!
Credits: NASA, ESA and J. Olmsted (STScI)
そして地球から遥か数十億光年単位で彼方にありながら地球にまで強い光を届かせる、「宇宙一明るい天体」とも
呼ばれるクエーサーの正体は、活動的すぎる銀河核のブラックホールであると考えられるようになりました。
もしかすると天の川銀河も衝突後はクエーサーのように極めて明るい光を放ち、今以上に天の川中心部が輝きを放つようになるかもしれません!
結論:ジョ○マン「クエーサー、クエン酸♪」
情報参照元:https://subarutelescope.org/jp/results/2020/04/21/2854.html