どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「最も公転軌道が楕円型な太陽系外惑星」をテーマに動画をお送りしていきます。
目次
公転軌道は楕円形
天体の公転軌道には完全な真円なものは存在せず、どの天体も程度は異なれど楕円型の公転軌道を描きます。
例えば地球の公転軌道も楕円型をしていて、最も太陽に近い近日点と最も遠い遠日点では太陽との距離が約500万㎞も差があります。
地球の遠日点は7月頭に通過するので、北半球では太陽から最も遠い時期に夏が訪れることになります。
あれだけ暑くても太陽は加減してくれてるんです、太陽パワー侮れません!
とはいえ地球の公転軌道の離心率(0に近いほど綺麗な円、1に近いほど細い楕円を示す値)は0.0167と、ほぼ真円に近い値となっています。
やはり地球は住みやすいです。
公転軌道が最も楕円形な惑星 太陽系惑星ver
太陽系惑星で最も軌道が楕円になっているのは最も内側を
公転している水星で、離心率は0.2056です。
これだけ楕円型だと、季節ごとの太陽から受けるエネルギーの
差が非常に大きくなります。
このソフトで水星の平均温度は
遠日点で126℃、近日点では218℃まで上がってます!
ですが水星や他の太陽系天体の離心率も、太陽系外惑星と比べれば可愛いもの。
ではこれまで見つかった中で最も軌道離心率が1に近い太陽系外惑星を見ていきましょう!
宇宙で最も公転軌道が楕円形な惑星
ではspace engineを使って地球から、最も公転軌道が楕円型な惑星がある恒星系へと向かっていきます。
その惑星は地球から約117光年離れたところにある、HD 20782という恒星の周囲を公転する、HD 20782 bという惑星です。
質量は木星の2倍近くあります。
そしてこの惑星の軌道がこちら!
相当細い円を描いて公転してますね。公転軌道の離心率はなんと0.92!
もう少し公転速度が遅いと、主星に近づきすぎて潮汐力により引き裂かれてしまいそうな勢いです。
近日点と遠日点の温度差
この惑星は遠日点では-95℃以下と、本当に極寒の世界となっています。
では徐々に主星に近づき、近日点となるとどこまで温度が上がるでしょうか?
すでに350℃と猛烈な暑さとなっています!
ですがまだ近日点ではないので、より近くで惑星の様子を観察してみることにしましょう。
なんと温度が上がりすぎて惑星がほんのりと赤く輝き始めました!
最終的に近日点ではなんと616℃という金星をもはるかに凌ぐ灼熱地獄と化していました。
HD 20782 bの公転軌道を太陽系に再現してみた
ではこの惑星の公転軌道を太陽系に再現して、その軌道の極端さをより実感してみましょう!
太陽系に再現するとこのようになります!
遠日点距離は2.62AU(1AU=地球と太陽の距離≒1.5億km)なので、ちょうど火星と木星の間の小惑星帯に位置します。
それに対し近日点はなんと0.1AU!!
水星のはるか内側まで食い込んでしまっていますね。
もしも太陽系でこれだけ巨大な惑星がこんな軌道を描いていたら、他の惑星の公転軌道も安定していられないでしょう。
補足ですが、この惑星の公転軌道はあくまで推定段階であり、今後より精度の高い観測が行われることで離心率がより低い値に修正される可能性もあります。
ですが同時にこの惑星よりもさらに極端な公転軌道を描く惑星がこの宇宙に存在することも紛れもない事実です。
本当に宇宙の常識はぶっ飛びまくりですね!
結論:太陽系はヌルゲー