どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「液体の水も存在できる地球サイズの惑星を新発見」というテーマで動画をお送りしていきます。
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目次
つい先日、テキサス大学オースティン校の研究チームが、新たな系外惑星Kepler-1649cを発見したと発表しています。
2018年に運用を終えたケプラー宇宙望遠鏡による観測データを振り返っていた際、当時はノイズとして処理したデータの中から今回のKepler-1649cを発見したそうです。
そしてなんとKepler-1649cは生命が存在しうる惑星という事で、非常に大きなニュースとなっています!
こちらのニュースについて掘り下げていきましょう。
Kepler-1649cはどんな惑星?
Kepler-1649cは地球から300光年ほど離れた所にある恒星Kepler-1649の周囲を公転周期19.5日で公転しているそうです。
地球と比べると非常に1年が短いですね。
かなり主星から近い位置を公転していそうです。
実際このシミュレーション内でもKepler-1649とその周囲を公転するKepler-1649bという惑星は再現されていますが、Kepler-1649cについては本当に新発見なため残念ながらここには表示されていません!
Credit: NASA/Ames Research Center/Daniel Rutter
Kepler-1649cは直径が地球の1.06倍と非常に近いサイズで、しかも主星であるKepler-1649から受けるエネルギーは地球の75%、強すぎも弱すぎもしない適度な恒星光を受けることができていると予想されています。
かなり主星から近い位置を公転しているにもかかわらずこの程度のエネルギーにとどまっているのは、主星であるKepler-1649が恒星の中では質量が低く放出エネルギーが弱い赤色矮星だからです。
生命がいるかも!でも…
先述の通り地球との類似点が多く見られることから、Kepler-1649cには液体の水が存在することができ、もしかすると生命がはぐくまれている可能性もあるのです!
ですがKepler-1649cにはいくつかの懸念点があります。
それは主星であるKepler-1649が放出エネルギーが弱い赤色矮星であることに由来しています。
赤色矮星は放出エネルギーが弱いため、生命が存在しうるハビタブルゾーンが恒星から非常に近い位置にあります。
そのため恒星からの重力を強く受けます。
その場合惑星が常に主星に対し同じ面を向け続ける、潮汐ロックという現象が起こると考えられています。
潮汐ロックはかなり身近な現象で、月も地球に対して常に同じ面を向け続けながら公転していますね!
潮汐ロックを受けた惑星に関しては、恒星の面を向け続けている面では永遠に昼が続くため温度が極端に上がり、永遠に夜の面では温度が極端に下がり極寒の世界が広がっていると考えられます。
適温の領域は側面にしか存在しません。
さらに赤色矮星の中でも若い星は、閃光星と呼ばれるタイプの星に分類されることがよくあります。
これは恒星フレアの活動が非常に活発な星の分類です。
小さな赤色矮星から太陽に匹敵、もしくはそれ以上に強力なフレアが放出されでもすれば、その周囲を至近距離で公転するハビタブル惑星はひとたまりもないでしょう!
これらの理由により、赤色矮星の周囲は危険度が高めである可能性が指摘されているんですね!
他にも地球に似た惑星は多く見つかっている
今回のニュースについてSNS等でバズっている記事ではあたかも今回新発見の惑星が史上最も地球に近く、生命が存在しそうであるという言い回しで表現されがちですが、実際はそうとも言い切れません。
参考までに、これまで見つかっている惑星の中でも特に地球と環境が似ている惑星として知られているのは、地球から12.5光年程離れた所にあるティーガーデン星という恒星を公転しているティーガーデン星bという惑星です。
ティーガーデン星はKepler-1649と同様赤色矮星ですが、ティーガーデン星については閃光星ではないと見られているため、赤色矮星の懸念点の一つをクリアしていることになるんですね!
他にも地球から40光年程離れた所にあるTRAPPIST-1という赤色矮星の周囲を公転するTRAPPIST-1eという惑星も、地球に似た環境を持っている惑星としてよく知られています!
もちろんこれらは一例にすぎません。
なのでKepler-1649cもすごいですが、他にもホットな惑星がたくさんあり、系外惑星の探査は非常に進歩している
という事実は忘れてはいけませんね!
結論:Kepler-1649c星人「見つかった!?」
情報参照元:https://phys.org/news/2020-04-earth-size-habitable-zone-planet-hidden-early.html