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史上最も異次元に明るい超新星爆発を新たに観測!

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「観測史上最も明るい超新星爆発を観測」というテーマで動画をお送りします。

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目次

史上最も明るい超新星「SN2016aps」

イギリスのバーミンガム大学は今月13日、観測史上最も明るい超新星を発見したと発表しました!


Credit: Aaron Geller (Northwestern University)

今回観測史上最も明るいと判明した超新星は、地球から約36億光年も離れた所にある「SN2016aps」という超新星です。

これ自体は名前の通り2016年に発見されていました。

具体的には総エネルギーは通常の超新星と比べて10倍、約32.6光年離れたその天体を人間の目で見た明るさを示す絶対等級が約-23にまで明るくなっていたそうです!

参考までに太陽の絶対等級は4.83なので、SN2016apsは太陽の実に1100億倍の明るさで見えるということに!!

あまりに明るすぎて想像を絶していますね。

このように爆発の光があまりに強すぎたために、その正体に迫るため数年間の観測を経て、そしてつい先日詳細な情報が発表されています!

そしてこの爆発は通常の超新星爆発と比べても異常に明るいため、「対不安定型超新星」もしくは「脈動性対不安定型超新星」というさらに特殊で高威力な爆発の形態である可能性があるそうです。

対不安定型超新星って?

太陽の8倍以上重い大質量星は、一生の最期に超新星爆発という宇宙の現象の中でもトップクラスに高エネルギーの大爆発現象を引き起こします。

恒星の内部では核融合という反応が起こり、その反応で外側に向かう圧力と、内側に落ちて行く重力が釣り合うことで恒星という安定した形を保っています。

ですが大質量星の中心では最終的に核融合が弱まり重力との力の釣り合いが取れなくなり、星が猛烈な勢いで圧縮されて大爆発を起こします。

通常の超新星爆発でも太陽が120億年の一生をかけて放つ総エネルギーと同等のエネルギーをたった数日で放出するほどの途方もないエネルギーを誇っています!


Credit: Wikimedia commons

ですが超新星爆発の中でも特段高エネルギーな爆発が観測されていて、それ等の中には「対不安定型超新星」というタイプの爆発が含まれていると考えられています。

対不安定型超新星とは、質量が太陽の100倍を超えるほどの超大質量星がその一生の最期に起こすとされている爆発現象です。

100倍を超える質量の星は、天の川銀河内でも数える程度しか存在していません!

それほどまでに大質量の星だと中心の温度が超高温になり、ガンマ線という高エネルギーの電磁波が発生します。

そのガンマ線が引き金となって星の温度と圧力の関係が不安定になり、星が猛烈な勢いで圧縮されて残っていた燃料が一気に核融合し破壊的な爆発を起こします

通常の超新星爆発では中心核が重力で圧縮された末に中性子星やブラックホールといった超コンパクト天体が形成されますが、対不安定型超新星の場合それらすら残らないと考えられています!

そして対不安定型超新星の中には星全体が吹き飛ぶのではなく、一部分を吹き飛ばす爆発を何度も繰り返す「脈動性対不安定型超新星」というタイプの爆発もあります

こちらは通常の対不安定型超新星より弱い爆発です。

天の川銀河最強クラスと名高いイータカリーナという恒星の周囲にある「人形星雲」は、イータカリーナが1840年代に起こした脈動性対不安定型超新星の前兆によってガスを吹き飛ばしたことで形成されたと言われています!

「SN2016aps」の2つの不思議ポイント

今回観測された「SN2016aps」には2つの奇妙な点がありました。

その一つが、異次元に明るすぎたことです。

「SN2016aps」が通常の爆発よりも威力の高い対不安定型超新星であったとしても、そのエネルギーはせいぜい通常の10倍程度になります。

ですが今回の爆発はが通常の爆発の500倍にもなり、異次元の明るさで観測されました

そして人間の目で見える可視光が占める割合も通常よりずっと大きかったようです。

このような爆発を「超高輝度超新星」と呼んでいますが、その仕組みについては難しいので、再生中の動画の概要欄と終了画面にてより詳細に解説された関連動画を記載します。

関連動画を投稿している「宇宙ヤバイch Advance」では、このような宇宙ヤバイchでは解説しきれないより複雑な現象の解説など、さらに高度な宇宙ネタを扱っているので、興味がる方はぜひチャンネル登録をお願いします!

そして今回観測したSN2016apsには、明るすぎる以外にもう一つ奇妙な点がありました。

それは爆発によって水素ガスが大量に放出されていたことです。

通常超大質量星はその末期段階に恒星風が非常に強くなり、自身を形成する多くの水素ガスを外側に放出してしまいます

そのため爆発時には水素ガスがあまり残っていません。

ですが今回は水素ガスが大量に残っていたそうです。

この理由として、爆発した星が元から対不安定型超新星を起こすほどの超大質量星だったわけではなく、太陽の60倍程度の質量を持つ恒星が2つ合体し、そうして1つの超大質量星を形成したものだと考えられています。

もし合体によってできた超大質量星だった場合、質量がそこまで大きくない期間が長かったために、水素ガスを多く残すことができていたと説明できますね。

今回の「SN2016aps」のような特異な超新星を観測することで、よりそのメカニズムなど超新星の研究が進んでいくことに期待ができます。

楽しみですね!

結論:パズー&シータ「SN2016aps」ムスカ「」(普通

情報参照元:https://phys.org/news/2020-04-scientists-supernova-outshines.html

 

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