どうも!宇宙ヤバイチャンネル中の人のキャベチです。
今回は、「1987年に超新星爆発を起こした残骸から中性子星を発見」というテーマで動画をお送りしていきます。
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この中性子星は、太陽から17万光年ほど離れた大マゼラン雲に存在する「SN 1987A」と呼ばれる超新星の残骸から発見されました!
太陽の8倍以上の重さを持つ星が寿命を迎えると、太陽が一生かけて放出するエネルギーをわずか10秒で使い尽くす大規模な爆発である、超新星爆発を起こします。
この時、太陽の8倍から30倍までの重さの星は、爆発の残骸として中性子星を残すのです。
SN 1987Aとは、太陽の20倍程度の星がその名の通り1987年に超新星爆発(SuperNova)を起こした天体です。
1987年2月23日に起きた爆発で、明るさはそれまでの5200倍に達し、最大3等星の明るさで数か月間輝き続けました。
はるか17万光年彼方にある大マゼラン雲から肉眼で見える明るさになるとは、さすが超新星ですね!
そしてその際に放出されたニュートリノを岐阜県にあるカミオカンデが検出しており、その功績がたたえられ2002年にノーベル賞を受賞しているなど、大きな発見を与えてくれているありがたい天体なのです。
そしてSN 1987Aの中心部には中性子星が存在すると昔から考えられてきましたが、SN1987Aは爆発時の厚い塵やガスなどに覆われており、電磁波による直接観測では天体を発見することが難しい状態でした。
今回、チリ北部にあるアタカマ望遠鏡は、中性子星の放つ電磁波を周囲の塵やガスが吸収し、そしてそれらの塵がよく放出する、サブミリ波と呼ばれる波長1㎜程度の電磁波を用いて撮影した画像を調査したそうです。
その結果、周囲よりも明るく輝く領域があることを発見しました!
これが以前から予測されていた中性子星の位置と一致したことにより、中性子星の存在が(間接的とはいえ)初めて確認されたのです!
そして、中性子星は超新星爆発によって形成されることに疑いの余地がなくなったことも、大きな発見と言えるでしょう。
SN 1987Aは、超新星爆発の前、爆発中、爆発後の段階を詳細に研究する機会を研究者たちに提供し続けています。
今回、中性子星が発見されたことで、ベテルギウスなど重い星の最期をよりよく理解できるようになるのです!
いかがだったでしょうか。
現在はまだ厚い塵に覆われた状態ですが、塵の雲が晴れ始めると、天文学者は中性子星を初めて直接見ることができるようになります。
その時、また新しい情報を我々にもたらしてくれるかもしれません。
楽しみですね!
結論:SN 1987A「お前はもう、死んでいる」
ベテルギウス「なに!?ひでぶっ」(SN 2020)