どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「人類の歴史上最もヤバかった隕石候補」というテーマで動画をお送りしていきます。
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目次
ヤバイ隕石候補はたくさんある
Credit: ESA / NEOCC
つい先日も地球の地表からわずか7000㎞のスレスレの所を3-6mサイズの小惑星がニアミスしていたり、地球は常に隕石の脅威と隣り合わせといっても過言ではありません。
地球に接近する可能性があり、なおかつ直径が110m以上ある危険な小惑星は、「潜在的に危険な小惑星(PHA)」に分類されます。
直径が100mを超えるような小惑星が地球に落下すると、最低でも巨大津波など甚大な被害を出します。
そんな危険なPHAは、2020年時点ですでに2000個以上見つかっています!
そのうち157個は直径1㎞を超える、万が一でも地球に落ちると大量絶滅を起こしかねない危険な天体であることが判明しています。
しかも現在でも見つかっているPHAは一部で、大部分は未発見だと考えられています。
不意打ちで襲われたらたまったもんじゃありませんね…
小惑星の危険度合いを示す「トリノスケール」
Credit:Wikimedia commons
その小惑星の危険度合いを示す指標として、トリノスケールというものがあります。
これは小惑星の衝突確率を横軸、小惑星のサイズを縦軸とし、それ等の組み合わせで0-10の11段階で危険度を示しています。
0-10までのそれぞれのレベルで細かい定義がされていますが、それを今回全て解説しているとキリがないので、色ごとに大まかな危険度をお伝えします。
図を見ると、どれだけ大きくても衝突確率が低ければ0、そして確率が高くても直径20m以下であれば大気圏で燃えつきるため、0に分類されています。
0は全く危険のない、無視して問題ない天体です。
緑色で描かれたレベル1の天体は日常的に発見され、これでも公共の注意や懸念に値することはないと定義されています!
黄色で分類されたものは天文学者が注意すべき天体で、特にレベル3、4は衝突確率も高めなので、公共機関までも注意するに値する危険な天体です。
オレンジで描かれた範囲はおおきな脅威となりうる危険な小惑星で、ここまで来ると政府の非常事態宣言が正当化されると定義されています。
赤で描かれたものは衝突が確実に起こる小惑星の分類です。
サイズが小さくても、衝突が間違いなければレベル8と非常に高いレベルに分類されるんですね。
レベル8は局地的な破壊、レベル9は一部の地域を壊滅状態に、レベル10になると文明の存続が危ぶまれるほどの全地球規模の異変が起こると考えられています。
どれをとっても絶望的なカテゴリーですね…
人類史上最も危険だった隕石「アポフィス」
では人類が認識することができた中で、これまで最も危険度が高かった隕石候補はどんな天体で、どれくらいヤバイ状況だったのでしょうか?
これまでで最も危なかったのは、アポフィスという地球近傍の小惑星です。
地球のすぐ外側から金星軌道付近までの楕円型の軌道を323日かけて公転しています。
アポフィスの推定される直径は実に310-340mにもなり、その質量は1億2600万トンと見積もられています!!
こんなのが秒速数㎞、もしくは10数㎞という爆速で衝突してくるなんて、考えただけでも恐ろしいです。
アポフィスは2004年6月19日に初めて正式に観測されました。
その後観測が続けられより詳細な軌道が明らかになる毎に、地球への衝突の危険度が徐々に高まっていきました。
そして最終的に2004年12月27日にはアポフィスの衝突確率は2.7%、実に37分の1という高確率にまで引き上げられたそうです!
直径300m、衝突確率2.7%の小惑星は、先ほどのトリノスケールで表すと、レベル4に分類されます。
これは天文学者に加えて公共機関までも注意を払うべきである危険な分類です。
1996年にトリノスケールが設けられて以降、レベル2以上に引き上げられたケースはわずか2件しかないため、レベル4にまで上げられたアポフィスがいかに異例だったかというのがわかりますね!
現在ではアポフィスはレベル0になっていますし、現在軌道が判明しているPHAのほとんどが今後100年間は衝突の心配はないとされています。
なので今すぐヤバイ天体が降ってくることを心配する必要はありませんが、私たちはそんな危険な宇宙空間で生かしてもらっていることは覚えておくに越したことはないでしょう!
結論:風呂上がりに牛乳を飲むPHA「ぷはーっ!」