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遠くて小さい太陽系外惑星のヤバすぎる検出方法4選!

どうも宇宙ヤバイchのキャベチです。

今回は「系外惑星ってどうやって見つけてるの?」というテーマで動画をお送りしていきます!

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太陽系外惑星もしくは系外惑星は、名前の通り「太陽系の外にある惑星」のことを言います。

系外惑星は非常に遠くにありそして小さく暗いため、見つけるのが非常に難しい天体です。

そのため系外惑星が初めて発見されたのは1992年とつい最近なんですね!

その後は人類の観測技術の進歩によりたくさんの系外惑星が発見されるようになり、現在確認されている系外惑星の数は実に4,000を超えています

そこで今回は人類が編み出した頭が良すぎる太陽系外惑星のメジャーな検出方法4つを紹介していきたいと思います!

直接観測法

最初に紹介するのは「直接観測法」です。

名前の通り、恒星の周りを回る系外惑星を直接観測することで惑星を発見する方法です。

原理としてはこれが一番の簡単ですが、実はこの方法で発見された惑星はごく僅かです。

なぜなら、殆どの惑星は眩しすぎる恒星の光によって埋もれてしまい、恒星のすぐ近くにある惑星は現在の観測技術でも直接観測することができません。

現在の観測技術で直接観測できるのは、恒星からとても離れた軌道を公転する木星よりも大規模な惑星、もしくは形成されたてで温度が高く、より明るく見える惑星に限定されます

この方法が惑星を直接観測することができる数少ない方法ではありますが、今のところあまり実用的ではないです。

今後の技術の向上に期待しましょう!

ドップラー分光法

続いて紹介するのは、「ドップラー分光法」です。

「ドップラー偏移法」や「視線速度法」とも呼ばれます。

2010年以前に発見された惑星の殆どはこの方法で発見されています。

この方法は、惑星の重力によって恒星が揺らされることによる光のドップラー効果を観測することで惑星の存在を確かめる方法です。

例えるなら、ハンマー投げの選手を恒星、投げるハンマーを惑星として、選手がハンマーを持って回ると、選手とハンマーは繋がっているので、ハンマーに振り回されて選手も身体が少し動いてしまうようなイメージです!

恒星のふらつきの様子から、恒星からの惑星の距離や公転周期などを求める事ができます

しかし、実はこの方法にはデメリットも多いんです…。

1つ目のデメリットは、惑星の物理的な性質は全然分からない事です。

この方法は惑星の重力で恒星がふらつく様子から惑星があるかどうかを確かめてるので、実際に惑星を見ているわけではありません。

なので、惑星の大きさや密度、温度、組成などを求める事はできません

しかも唯一求める事ができる物理的な性質である惑星の質量に至っても求める事ができるのは「下限値」のみで、惑星の本当の質量はこれよりも大きい可能性があります。

2つ目のデメリットは地球のような小さい惑星は見つけづらいことです。

この方法は惑星の重力でふらつく恒星を観測するので、当然惑星の重力が強く作用する恒星ほど、そのふらつきを観測しやすくなります。

しかしそれだと現在の観測技術で恒星のふらつきを確認できるのは、木星クラスの質量を持つ大規模な惑星に限られます。

現在の観測精度では、地球クラスの小さな惑星による恒星のふらつきを観測できるのは、太陽系からとても近くにある恒星を公転する惑星に限定されます。

そして仮に木星クラスの惑星であっても、この方法で発見できるのはせいぜい数百光年先までです。

いずれにしてもこの方法は遠くの惑星の観測にはあまり向いていないという事ですね!

3つ目のデメリットは人工的に生じたエラーやノイズが惑星と誤解される可能性があることです。

恒星のふらつきを示すデータには恒星表面で発生するフレアなどの現象によって生じた、惑星とは全く無関係なノイズが含まれています。

また、解析中に人工的に引き起こされたエラーであたかも惑星が存在しているかのようなデータが得られてしまうこともあります。

トランジット法

3つ目の方法は「トランジット法」です。

「食検出法」とも呼ばれ、ここ数年で最も系外惑星の発見に用いられている方法です!

これは地球から見て系外惑星が恒星の手前を通過して、恒星の見た目が暗くなる様子を観測して惑星を発見する方法です。

このJ1407bの土星の200倍もの直径を持つ巨大なリングも、このトランジット法にて検出されました!

ドップラー分光法とは異なり、恒星が暗くなる度合いから惑星の半径や体積を求めることができ、ドップラー分光法による観測で質量が判明すれば、惑星の密度を求めて組成を推測することが可能になります!

他にも大気成分を調べられる、比較的簡単な機材でも観測ができる、遠距離にある惑星も発見できるなど多くの利点があります!

ケプラー宇宙望遠鏡をはじめ、多くの系外惑星探査衛星や観測プロジェクトがこの方法を用いて系外惑星の観測に乗り出しています。

この方法のデメリットは、公転周期が長い惑星を発見しにくいという点です。

恒星の減光の周期を確認する必要があるので、その周期が長い惑星は発見しにくいというデメリットがあります。

一般的にトランジット法では惑星による通過が3回確認されれば惑星が存在すると認められますが、公転周期の長い惑星だと観測期間がとても長くなるためあまり効率的ではなくなります。

実際に先述のドップラー分光法では公転周期が数年以上に及ぶ惑星も発見されていますが、トランジット法で発見された惑星の多くは公転周期が地球よりも短いです。

さらに、木星のように大きな惑星ほど前を通過した際に恒星をより暗くするため、恒星から至近距離を公転する木星クラスの巨大惑星、通称「ホット・ジュピター」が発見されやすいという特徴もあります。

重力マイクロレンズ法

最後に紹介するのは「重力マイクロレンズ法」です!

手前にある天体の重力がレンズ代わりになって、背後にある別の天体から発せられた光の進路が曲げられて、天体が歪んで見えてしまう現象を「重力レンズ」と呼びます。

一般的に重力レンズは膨大な質量を持つ銀河の集まりである銀河団の周囲で見られますが、このようにブラックホールの周りで景色が歪んでるのも重力レンズによるものです。

この効果はブラックホール以外の天体でも起こりますが、規模はすごく小さくなるのでこの程度の重力レンズを「重力マイクロレンズ」と呼び、これを用いて系外惑星を発見するのが「重力マイクロレンズ法」という方法です。

Credit:Wikimedia commons

この画像のように、手前のレンズ代わりになる恒星の周りを惑星が公転している場合、惑星の重力も重力マイクロレンズに関わってくるので、その背後にある天体の見え方が惑星がない場合ともまた異なってきます。

重力マイクロレンズ効果を確かめる為にはちょうど背後に天体が存在している必要があるので、現時点でこの方法で発見されている惑星の殆どが、天体が密集している天の川付近にあります!

この方法のメリットは比較的質量が小さいかつ恒星からとても離れた軌道を公転する惑星を見つけることができるということです。

実際に2005年に初めてこの方法で発見された惑星「OGLE-2005-BLG-390Lb」は、恒星から2.6au(太陽系では太陽から小惑星帯あたりまでの距離)離れている地球の5.5倍ほどの質量しかありません。

当時は木星クラスの大きな惑星しか発見されていなかったので、この惑星の発見は大きな話題になりました!

他にもこの方法で、ドップラー分光法やトランジット法では発見しにくい太陽から天王星までの距離くらい離れている惑星も発見されているんだとか!

ただ、もちろんこの方法にもデメリットは存在します。

1つ目は、そもそも2つの天体が地球から見て整列することが中々無いことです。

この方法は惑星を持つ恒星と背後の天体が重力マイクロレンズを起こすほど地球から見て綺麗に整列した時に初めて惑星の存在に気づくことができます。

しかし、そのようなことは中々無いのでこれまでこの方法で発見された惑星の数はそれほど多くないです。

2つ目はあまり惑星の情報が得られないということです。

たとえ重力マイクロレンズが起きたとしても効果が継続されるのは数日から数週間程度で、それを逃すともう二度と重力マイクロレンズが起きることがありません。

そのため、得られる惑星の情報は誤差が大きい僅かな情報のみで、また現在のところこの方法で発見された惑星は地球から数千光年、もっとも遠いもので3万光年弱も離れてるので、他の方法で追加観測するのが困難です。

今回紹介した4つの方法の特徴をまとめるとこんな感じです!

現在一般的に使われているこの4つの方法いずれにも特有のデメリットが存在しており、完璧な発見方法とは言えないかもしれません。

それでも現在4,000個以上も発見されている系外惑星の殆どがこれらの方法で発見されているので、これからの観測技術の向上でさらに効果的な方法でより沢山の惑星が発見されるとされてます!

結論:結局は視力を鍛えるのが最強👀

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