どうも!宇宙ヤバイchです。
今回は「宇宙一寒い場所」をテーマに動画をお送りします。
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宇宙一寒い場所ってどこ?
地球上で一番寒い場所といえばこちらの南極です。
2018年には地表付近の温度が-97.8℃を記録したそうで、想像を絶するほどの極寒の世界ですよね。
では地球から離れて視野を太陽系まで広げてみます。
この太陽系で特に寒い場所はどこでしょうか??
太陽系の熱は中心の太陽から供給されているので、当然太陽から遠い場所ほど寒くなります。
例えば準惑星の冥王星の温度は-230℃と超低温です!
特にこのトリトンは、太陽からの距離の割に非常に寒いことで有名です。
ほぼ同じ距離にある海王星の-220℃に対し、トリトンは-235℃!
さらに遠い冥王星より寒いですね。
ではさらに視野を広げ宇宙全体を見たとき、現在見つかっている中で最も寒い場所はどこでしょうか??
それはこちらのブーメラン星雲になります。
このブーメラン星雲は地球から5000光年離れた場所にあり、ブーメランというよりは蝶ネクタイのような形をしています。
ブーメラン星雲が寒い理由は?
ブーメラン星雲は惑星状星雲というタイプの星雲が形成され始めている「原始惑星状星雲」という段階の星雲です。
太陽と同程度の質量を持つ恒星は寿命が近づくにつれて表面温度が低下しながら膨張していきます。
そして末期には赤色巨星という低温で巨大な星となり、その外層のガスを放出して最終的に白色矮星へと進化します。
赤色巨星時代に周囲に放出された大量のガスは、中心星が白色矮星に進化するとその高温に照らされ輝きますが、これが惑星状星雲と呼ばれる星雲です!
原始惑星状星雲は、中心の赤色巨星が大量のガスを放出して、惑星状星雲が形成され始めている最初の段階ということになります。
惑星状星雲は多様な形をしていますが、原始の段階での活動がその後の形状を決めるそうです。
ちなみに今表示しているのは環状星雲という星雲です。
とても美しくて有名な星雲ですが、これも惑星状星雲に分類される星雲なんですね!
中心に向かうと…このように白色矮星が見つかります!
このブーメラン星雲では中心星がなんと164km/sという超高速でガスを放出しガス雲全体を膨張させていると考えられています!
ガスが膨張すると温度が下がるので、そのために宇宙最低の温度を記録しているというわけですね。
このブーメラン星雲の肝心の温度はというと、実に-272℃!
-273℃が絶対零度といってこの世界での最低温度なので、ほぼこれ以上寒くなりようがないほど寒くなっています。
そして現在の宇宙の温度は-270℃だと考えられています。
宇宙空間は絶対温度で3Kの宇宙背景放射で満たされているため、太陽のような熱源が何もない場所で長い時間を経過させると、このように-270℃へと収束していきます。
宇宙の温度-270℃よりも寒い場所は、現在ブーメラン星雲以外どこにも見つかっていないそうです。
それほどまでに異次元の寒さを誇っているわけですね!
この太陽も最終的には現在の200-250倍程度の大きさにまで膨張し赤色巨星になり、高速でガスを放出して惑星状星雲を形成すると考えられています。
超新星爆発を起こさないとはいえ、熱かったり寒かったり、恒星の最期の間近で生き延びるのは簡単じゃないですね!
結論:布団が吹っ飛んだ(体感温度ブーメラン星雲)