どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は、「天の川銀河は巨大銀河と衝突していた!?」をテーマにお送りします。
キャベチのツイッター(@uchuyabaich)をフォローするとブログの更新がお知らせされます!
太陽系が位置する銀河系のような大きな銀河は、生まれつきこの大きさではなく、他の銀河との合体を繰り返して今のような姿になったと考えられています。
しかし、銀河系が多くの矮小銀河の合体で形成されたのか、あるいは数個の比較的大きい銀河の合体で形成されたのかは、議論が続いていました。
そんな中、宇宙望遠鏡ガイアの資料から100億年前に別の銀河と合体した証拠が去年発表されました!
研究チームは、ガイアの資料を用いて太陽から6500光年以内にある恒星約100万個の位置、明るさ、距離以外に金属量を解析しました。
その結果、銀河系のもっとも外側にある球状のハローと呼ばれる場所に、明確に異なる金属量を示す二つの恒星グループを特定しました。
一つの金属量は銀河系の円盤にある一般的な恒星と同じくらいですが、もう一つのグループは明らかに少ないことがわかりました。
これは違う場所で形成された恒星を意味します!
更にこれらの恒星を詳しく調べたところ、二つのグループの星の年齢はほぼ等しいが、金属量が少ないほうのグループは銀河系のほとんどの恒星とは逆方向に細長い軌道を描いていました。
これは、はるか昔に銀河系が、自身より小型の銀河をのみ込んだことを裏付けていると考えられます!
この銀河はガイア・エンケラドスと名付けられ、大きさは現在の銀河系の1/10程度で、大体大マゼラン銀河と同じくらいの矮小銀河であったと推測されています。
とはいえ当時は銀河系自体も今より小さかったため、銀河系とガイア・エンケラドスの質量比は4対1程度しかなく、決して当時の銀河系にとってガイアエンケラドスは小さな銀河と簡単に言える大きさではありませんでした。
この大規模な衝突によって銀河系の円盤部が加熱され、厚みが増すなどの大きな変化をもたらしたと考えられてます。
そして残念ながら日本からでは観測しづらいんですけど、ガイア・エンケラドスの核はなんと現在も肉眼で見えます!
実は逆回転してるのは恒星だけではなく、13個の星団も似たような運動をしており、そのうち最も大きいω星団はなんとガイア・エンケラドスの核の可能性が高いようです!!
もともと別の銀河の核なら、直径150光年とほかの球状星団に比べて大きいのも納得がいきますね!
ω星団については別の動画で星団の超高画質画像とともに紹介していますので、気になる方は以下から動画をご覧ください!
https://www.youtube.com/watch?v=XIYFyQg6B-k
衝突後、双方の銀河が抱えていたガスが合体後の銀河系の円盤部に落ち着き、およそ60億年前まで星形成活動の活発な時期が続いたと見られています。
銀河系はこれ以外にも巨大銀河と合体した可能性が十分にありますので、かなり壮絶な過去をたどってきたようですね…
いずれにせよ今後の解析に期待です!
結論:銀河は死なず、単に混ざりゆくのみ
ーガイア・エンケラドス