どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は宇宙に実在する様々な温度を低いものから高いものまで順に紹介していきます!
目次
宇宙で最も寒い場所 ブーメラン星雲
まず紹介するのは、この宇宙で最も温度が低い場所です!
この宇宙で最も自然な状態で温度が低いのは、こちらのブーメラン星雲という星雲になります。
ブーメラン星雲の温度はなんと-272℃!!
この宇宙での温度の下限である絶対零度が-273.15℃なので、いかにこれが極限にまで冷え切っているのかがわかります。
更に恐ろしいのが、この宇宙の温度が-270℃であるということです。
何も恒星の熱にもさらされることなく自然に放置され続ければこの温度に収束していきます。
つまりブーメラン星雲は宇宙自体よりもさらに寒いということになります!
恐ろしい寒さですね。
ブーメラン星雲がどこにあるのか、またなぜここまで寒いのかなどといった詳細は別の記事にて解説していますので、合わせてご覧になってみてください!
太陽系で最も寒い天体は?
続いては宇宙規模から太陽系内に視点をシフトし、その中で特に寒い天体を紹介していきます。
とはいっても一般的には太陽から遠ければ遠いほど寒くなります!
現在地で太陽から100AU(1AU=地球と太陽の距離≒1.5億km)程離れている小惑星セドナなんかは、少なくとも-240℃よりも低いと考えられています。
トリトン
それだとつまらないので、平均して冥王星より内側を公転し続ける天体に絞ると、海王星の衛星であるトリトンの温度の低さが際立ちます。
冥王星の温度は-230℃ほどと考えられていますが、トリトンの温度は約-235℃!
太陽からの距離は冥王星が約40AU、トリトンが約30AUなので、いかに特段に低い温度なのかがよくわかりますね。
太陽系の惑星たちの温度は?
ガス惑星たち
太陽系で火星より外側にあるガス惑星たちの平均温度は、海王星が約-220℃、天王星が約-210℃、土星が約-190℃、木星が約-160℃となっています。
どれも寒いですね!
地球
そして地球上で観測した最低温度が、比較的最近に南極で観測された-97.8℃というものです。
これは人間が数回呼吸しただけで肺から出血して即死する温度らしいです…
火星の平均気温が約-50℃なので、それよりもはるかに低い温度ですね。
まさに別の惑星のような寒さでした!
そして地球の平均気温は15℃、観測史上最高の気温が1913年に記録したアメリカ・デスバレーの56.7℃となっています。
その名の通りここでバレーをすると死にます。
水星
さて、そんな地球は太陽系で3番目に気温が高い惑星ですが、2番目に平均気温が高い惑星は金星ではなく太陽から最も近い水星です。
そんな水星の平均温度は約180℃です。
が、水星の特徴は場所による温度差が太陽系一大きいことです。
昼面は最高400℃を超えますが、夜面は-160℃以下の極寒です!
金星
そして最も太陽系で熱い惑星は、地球の一つ内側を公転する金星です。
金星は場所ごとに温度差がほとんどなく、平均で460℃以上、最高で500℃、最低でも400℃以下にはならないまさに灼熱地獄となっています!
恒星の世界へ
プロキシマケンタウリ
さて、いよいよ恒星の世界へと突入していきます。
恒星の中で最も低温で省エネなタイプは、赤色矮星と呼ばれる恒星です。
恒星の色は温度が低いものから赤→橙→黄→白→青と変化していきます。
この赤色矮星は名前の通り赤い見た目をしているので、その温度が低いことがわかります。
具体例として太陽系から最も近い恒星プロキシマケンタウリなんかも赤色矮星ですが、その表面温度は2800℃程度です。
我らが太陽は黄色い恒星ですが、表面は5500℃程度です。
kepler-70b
そんな太陽よりも熱いなんと「惑星」が存在します!
その惑星の名はKepler-70 bです。
存在は確実ではないのですが、もし存在すれば温度が7000℃を超えるそうです。
シリウス
身近でさらに高温な恒星といえば、シリウスがいい例です。
青白く輝くシリウスの表面温度は約9700℃!
さすが地球から最も明るく見える恒星なだけありますね。
R136a1
そして現在見つかっている中で最も高温な恒星の一つに、R136a1という恒星があります。
こちらの恒星の温度は54000℃にもなります!!
太陽の10倍、恐ろしいですね。
シリウスb
表面温度がさらに高温なのが、白色矮星です。
これは元々太陽の8倍以下の質量を持つ恒星の核の残骸なので、現役の恒星の表面よりかなり高温になっています。
白色矮星は自ら核融合で熱を作り出していないため時が経てば徐々に冷えていきますが、出来立てで高温なものだと表面が10万℃以上にもなるそうです!
ちなみに地球から最も近い白色矮星であるシリウスbの表面温度は25000℃程度と考えられています。
恒星シリウスより表面はずっと高温なことがわかります。
恒星の核の世界へ
太陽
表面から深く進んでいき、中心にある核まで到達するとその温度はさらに桁違いになります。
例えば太陽の中心核は1500万℃という、想像も絶する超高温で超高圧な世界です!
この1500万℃という温度の放射エネルギーがどれほど凄まじいかというと、1本の釘の頭サイズの物体がこの温度だとしたら、半径1500㎞以上の人間が放射で全滅するそうです。
これが太陽よりも質量の大きい恒星の場合、中心核はさらに高温で高圧の環境となり、太陽核では核融合が起こらない物質まで反応してさらに重い元素が作り出されていきます。
超新星爆発
そして太陽の8倍以上の質量を持つ恒星だと、核融合の末に最終的に「鉄」が作り出され、超新星爆発を起こします。
この時の中心核の温度はなんと100億℃!!
そのあまりのエネルギーで、鉄より重い元素が生成されたそうです。
中性子星の衝突
その後核の部分に中性子星という超高密度の天体が残る場合があるのですが、そんな中性子星同士が衝突した場合、その温度はなんと1兆℃を超えるとか!!
金など極端に重い元素は超新星爆発時でも生成されず、この中性子星の衝突によって生成されたと考えられています。
それだけ超高エネルギーの天体現象なんですね。
宇宙の温度の上限「絶対熱」
さて、この宇宙で実在する様々な天体や現象の温度を紹介してきましたが、最後に気になるのが温度には限界があるのか?ということです。
温度に下限があるのは有名ですよね!
物質は-273.15℃以下には下がらなくて、その下限の温度を絶対零度と呼んでいます。
そして実は温度には「絶対熱」という上限もあるという風に考えられているのです!!
宇宙は元々一点にその全エネルギーが密集していました。
そこから急激に膨張し、現在の広大な宇宙が形成されたと考えられています。
だとすると、宇宙が誕生した本当に直後の温度こそが、この宇宙の全エネルギーを合計しても絶対に超えられない温度の上限であるといえるでしょう!
その絶対熱の温度は、1溝4200穣℃です。
見慣れない単位すぎてイメージがわかないと思うのですが、指数表記にすると1.42*10^32となります。
つまり1の数に0が32個付いた数で、1億℃の1億倍のさらに1億倍のさらに1億倍という、想像することすらできない温度となっています!!
いかがでしたか?
こうまとめると、人間がいかに限られた条件下でしか生存できないのかがよくわかりますね。
特に後半は桁が吹っ飛びすぎて、前半の温度が大したことないように思えてきませんか??
結論:R136a1くらいならイケる(イケるとは言っていない)