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【WR 104】ベテルギウスよりさらに危険なガンマ線バースト候補!?

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「ベテルギウスより危険なガンマ線バースト候補」というテーマで動画をお送りしていきます。

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目次

最近何かとベテルギウスの超新星爆発が話題になることが多いですね。

去年末から今年2月末にかけて急激な減光を見せていたり、先日20日に人類滅亡のうわさが立った時、その滅亡の原因とされていたりなどです。

ですがベテルギウス自体は爆発は確かに近いとはいえ、宇宙レベルの「近い」というだけなので今すぐに爆発するとは限らないし、仮にしてもガンマ線バーストという現象が同時に起こるとは限りません。

基本的に地球から数百光年以上離れている天体での爆発が危険視されるのは超新星爆発自体ではなく、それと同時に発生しうるガンマ線バーストが原因です。

なのでバーストしない可能性が高いベテルギウスの危険度は低めです。

ベテルギウスによって人類がすぐに滅亡する可能性が低いことについては関連動画にてより詳しく紹介しているので、以下からご覧ください!

ですがベテルギウスが大丈夫だからと言って、地球が本当に安全と言い切れるかというと、残念ながらそうでもありません。

他にも比較的近場にガンマ線バーストの候補とされる天体が存在しています。

今回はその中でも代表的な、WR 104という天体について掘り下げていきたいと思います!

WR 104ってどんな天体?

Credit:Télescope Keck – APOD NASA

WR 104は、地球からいて座の方向に7500光年ほど離れた所にある、主に2つの星から成る連星系です。

以下より主星のWR 104AA、伴星のWR 104BBを呼びます。

Credit:NASA

この連星系は風車星雲と呼ばれるらせん状の見た目の塵を放ちつつ、ぐるぐると回転しています。

これは2つの恒星から吹き飛ばされた恒星風が恒星の公転運動によってねじれながら外に向かっているため起きます。

主星のAは質量が太陽の10程度、伴星のB20程度あると考えられています。

主星の方が軽いのは、質量を大幅に失ってしまっているからであると言われています。

失ったガスが、風車として周囲を回転しています。

主星Aは元々非常に質量が大きくあまりに恒星風が強いため、恒星自身の表層が自らの恒星風で吹き飛ばされて、内部が露出している状態であると考えられています。

そのため表面が非常に高温で、4ほどあると考えられています!

このような恒星はウォルフライエ星と呼ばれています。

ちなみにWR 104WRは、ウォルフライエの頭文字からとっています!

WR 104の爆発事情がヤバイ

このWR 104は、ベテルギウスとは異なりガンマ線バーストを同時に伴うような爆発を将来起こすと考えられています。

しかも1度ではなく、そのチャンスが何度もあります。

まず主星のAはウォルフライエ星ですが、これは以前さらに質量が大きく、当初は太陽の30倍以上の質量を持っていた可能性があります。

大体太陽の30倍以上の質量を持つ恒星だと、最期に超新星爆発を起こした際、その中心には中性子星ではなくブラックホールが残ると考えられています。

ガンマ線バーストはブラックホールが生成される際に何らかのメカニズムで発生すると考えられているので、主星Aはガンマ線バーストを放つ可能性があります。

今後数十万年間のどこかで爆発を起こすらしいです!

そして仮に主星Aの爆発によって放たれたガンマ線バーストが地球に当たらなくても、次は伴星Bの超新星爆発があります。

ただしBについてはガンマ線バーストが同時に起こる可能性は比較的低いとされています。

さらに伴星Bの爆発も無事乗り切ったとしても、最後にもう一度だけガンマ線バーストが発生しうる機会があります。

主星Aと伴星Bは爆発後にそれぞれ中性子星かブラックホールを残すと考えられていますが、これらのうち一つでも中性子星が残った場合、それらがいずれ合体した際にガンマ線バーストが放たれると考えられています!

このように主星Aの爆発伴星Bの爆発、そしてそれらが生成したコンパクト天体同士の衝突という3つのタイミングで危険なガンマ線バーストを起こしうるという、WR 104は「絶対地球殺すマン」みたいな天体なんですね!?

実際のところ地球は大丈夫そう?

では実際のところ、地球はどうなってしまうのでしょうか?

結論から言うと、科学者たちは「WR 104がもたらすリスクは低い」と信じています。

まず最も直近に爆発を起こしそうな主星Aですが、この天体の自転軸は16度程度ずれているそうです。

ガンマ線バーストは自転軸から2度の範囲限定で放たれると言われているので、地球方向には放射されないようです。

そして伴星Bの爆発によるバーストの危険性は元々低いですし、コンパクト天体同士の衝突は、それらは非常にゆっくりとしたペースで近づいていきます。

なので相当先の話ですし、その間に太陽系もWR 104系も銀河系の周囲を公転しているので、お互いの距離が十分に遠ざかっている可能性もあります。

このように本気で焦るほどのリスクはないにしても、地球から近い距離にあるガンマ線バーストの候補天体、しかも残機複数持ちということなので、ヤバイ天体であることには違いないですね!

結論:WR 104「もう一回(ガンマ線バーストで)遊べるドン!」

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