どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「ベテルギウスの雑学まとめ」というテーマで動画をお送りしていきます。
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目次
ベテルギウスといえば遠くないうちに超新星爆発を起こし、夜空にひときわ眩しく輝くかもしれないということで、ここ最近特に話題度の高い天体となっています。
そんな話題のベテルギウスが一体どんな天体なのか、もう一度一から復習してみようという内容です。
それでは行ってみましょう!
オリオン座のα星・ベテルギウス
ベテルギウスはオリオン座のα星です。
オリオン座の右肩に位置する赤く輝く恒星ですね。
他のオリオン座の星がどれも青い星なので、ベテルギウスがあることでひときわ美しく見えます。
ベテルギウスは変光星なのでその明るさが変動しますが、平均して地球から10番目くらいの明るさで見える、非常に明るい一等星です!
ベテルギウスはオリオン座以外にも、冬の大三角の一角を担っています。
他にはシリウス、プロキオンが構成員です。
このようにベテルギウスは冬の夜空の代表格ともいえる超メジャーな恒星なんですね!
ベテルギウスは地球から640光年ほど離れた位置にあると考えられています。
他の一等星には数十光年以内の距離にあるものが多いので、ベテルギウスはかなり遠くから強烈な光を放ち、地球からでも明るく見えています。
ベテルギウスは規格外に巨大!
星は基本的に寿命が近づくと徐々に膨張していくことが知られていて、私たちの太陽も最終的には今の250倍の半径にまで膨張し、地球すら丸呑みしてしまうとか!
そしてベテルギウスは寿命が近づいている星の代表格ともいえる星で、なんと太陽の1000倍の半径にまで膨張していると考えられています!
このように実際に太陽と比べるとその巨大さは一目瞭然です。
他の一等星でベテルギウスに匹敵するほど巨大な恒星はさそり座のアンタレスくらいで、他の有名恒星はどれもベテルギウスには遠く及ばないサイズとなっています!
太陽系の中心にこのベテルギウスがやってくると、なんと火星の公転軌道まで軽々飲み込み、木星の軌道に迫るほど巨大です!
そして星の見た目の色は低温ほど赤く、高温になるほど橙→黄→白→青と変化していきますが、ベテルギウスは3200℃程度と恒星としてはかなり低温な部類です。
ですがこれだけ巨大なので、放出エネルギーの強さは太陽の120000倍にもなるそうです!
これは一等星の中でははくちょう座のデネブ、同じくオリオン座のリゲルに次いで3番目くらいに高い値となっています。
そのため、太陽の位置にあるまま時間を進めると、太陽系では極寒だった惑星も灼熱の惑星へと変貌します!
流石640光年も彼方から1等星として輝くだけありますね。
ちなみにベテルギウスの周囲を公転して地球が適温になるには、現在の地球と太陽の距離の340倍も遠ざかる必要があります!
最期は派手に超新星爆発!
ベテルギウスがここまで明るい星なのは、膨張しているのも一つの理由ですが、一番の理由は質量が大きいことです。
恒星のエネルギーの強さは質量に依存し、重いほど中心部が高温・高圧になるため、核融合反応が活発になり、より大きなエネルギーを放出するようになります。
ベテルギウスの質量は太陽の10-20倍程度と、有名な恒星の中でもかなり大きな値となっています!
これだけ重い星なので、太陽の120000倍ものエネルギーを放つことができるわけなんですね。
そして太陽の8倍以上の質量を持つ恒星は、その一生が終わる際に超新星爆発という、宇宙の現象の中でも最強クラスのエネルギーを誇る大爆発を起こします。
どれくらい高エネルギーかというと、太陽が120億年の一生をかけて放つ総エネルギーをなんとたったの100日程度で放ってしまうほどです!!
普段のベテルギウスのエネルギーと比べてもまさに桁違いなので、超新星爆発が起こるとベテルギウスはひと際輝き、なんと満月の明るさをも超え、昼間でも輝いて見えるほどになるんだとか!
これだけエネルギッシュで大迫力の映像なので、そりゃあ生きている間に見てみたいと思いますよね…
ちなみにベテルギウスが爆発した際にガンマ線バーストという現象が起こり、地球にも影響が出るという可能性もなくはないです。
しかしベテルギウスの自転軸は地球の方を向いていない上に、そもそも質量が足りずガンマ線バーストが起こらない可能性もかなり高いので、あまり警戒する必要はないという意見が多数派となっています。
ひとまず安心ですね。
ガンマ線バーストの仕組みやその威力、そして地球に当てるとどうなるかは以下の記事にて検証していますので、併せてご覧ください!
超新星爆発が間近!?
そしてここ最近、ベテルギウスの超新星爆発が本当に間近に迫っているのではないかと大きな話題になっています!
その根拠は、ベテルギウスが過去最大規模で減光していることにあります。
ベテルギウスは先述の通り元々変光星なので、別に減光すること自体は普通なことです。
ですがここ最近のベテルギウスの減光度合いは明らかに異常で、今やオリオン座のリゲル以外のほとんどの恒星同様2等星に分類される暗さにまで減光してしまっています!
こちらはTwitterでアマチュア天文家が掲載していた過去50年間のベテルギウスの変光を示したグラフです。
横軸が時間で、縦軸が視等級を示し、上に行くほど視等級が低いことを、つまり明るく見えることを示します。
この図を見てもここ最近の減光は異常だということがよくわかりますね!
しかもそれが徐々にではなく急激に落ち込んでいることも伝わってきます。
そして爆発直前のメカニズム的に急激な減光が起きそうだということで、実際に原稿が起きている今本当に爆発が近いのではないかと大きな話題になっているわけですね!
いかがでしたか?
ベテルギウスは本当に今ホットな天体なので、最低限知識を持ったうえで注目しておいて損はありません!
生きている間に爆発が見れるかはわかりませんが、ちょうどいい具合に期待しつつ待っていましょう。
結論:誰かベテルギウスをツンツンして爆発させてきて!