どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「ベテルギウスの減光の原因」というテーマで動画をお送りしていきます。
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オリオン座のベテルギウスは2019年末から今年2月下旬あたりまで急激な減光を続け、過去に類を見ないほどにまで暗くなり、「超新星爆発が間近なのでは」とニュースになっていました。
ですがここ最近は増光に転じていて、平常運転に戻りつつあります。
一時は2等星の明るさまで暗くなりましたが、Twitterで公開されていた情報によると、現在では1等星の明るさに戻っているとのことです。
ここで気になるのは、結局この減光の原因はなんだったのか、そして超新星爆発との関連性はあるのかということです。
そのあたりについて最新の情報が出てきたので、今回はそちらを共有していきたいと思います!
ベテルギウスの減光の原因は?
Credit: ESO/M. Montargès et al.
こちらはベテルギウスを直接観測した際に得られた画像です。
左が去年1月、右が去年12月の姿を映しています。
これらを比較すると、明らかに12月時点のベテルギウスは下半分の様子が変化していることがわかりますね。
この下半分が暗くなっていることがベテルギウスの減光の原因であると考えられます!
が、この画像だけではそれがベテルギウスの変形など超新星爆発に関わるほど重大な変化によるものなのか、もしくは前をたまたま何かが遮っただけなのか、はっきりとしたことまでは分からない状態でした。
ですが今回新たにベテルギウスからやってくる光を詳しく調べたところ、ベテルギウスの表面温度は今年2月14日時点で3325℃という結果となりました。
これは2004年に計測した際に得られた温度と同等か100℃程度低いというだけで、ここまでの減光の原因としては説明不足であることが判明しました。
見た目の明るさが明らかに変化していたのに対してほとんど大きさも表面温度も変化していないという事は、それはベテルギウスと地球の間に塵のような何かが遮ったと考えるのが自然である、ということになります。
実際他の赤色超巨星を見ても、表面重力が非常に弱いため、大量の物質を放出してそれが塵として星の周りを取り巻く現象が見受けられるとのことです。
結局爆発するの?
ベテルギウスの減光が塵によるものだとしたら、ベテルギウス本体には大きな異常が見られず、正常なライフサイクルの一環に過ぎなかったと言えます。
なのでベテルギウスはあくまで平常運転で、今回大きく減光したからと言ってすぐに超新星爆発するものでもないというオチになります!
爆発信者にとっては何とも言えない終わり方となりました。
ただ万一ということもあるので、今後もしばらくベテルギウスは研究の対象として注目を浴びそうです!
結論:オリオンの右肩はしばらくは無事そう