どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「日本からでは見れない超有名天体4選」というテーマで動画をお送りしていきます。
キャベチのツイッター(@uchuyabaich)をフォローするとブログの更新がお知らせされます!
目次
実は私たちにとっては幸運なことに、地球から良く見える有名な天体は、多くは日本から見える北半球の空にあります。
なので南半球に住む人からすると羨ましい有名天体が多く楽しめているんですね!
とはいえ中には日本からでは全く見れない超有名天体なんていうのもいくつか存在しています。
という事で今回は一生に一度は見てみたい、日本からでは見れない天体4つを紹介していきます!
カノープス
Credit:Wikimedia commons
まず最初に紹介するのは、カノープスという恒星です!
カノープスは実は東京からでも地平線から2度程度という非常に低い位置で辛うじて見え、沖縄では10度程度まで高く見えます。
ですが真上からではなく地平線付近の斜めから届いた光は大気を通る距離が長く、その関係で本来の明るさより非常に暗く、そして赤く見えます。
Credit:NASA
そのため日本ではそれほど馴染みのない恒星ですが、実はカノープスはあのシリウスに次いで地球から2番目に明るく見える恒星なんですね!!
地球から8.6光年と恒星としては非常に近い位置にあるために明るく見えているシリウスとは異なり、カノープスは実に310光年というかなり遠い場所からその光を届けています。
それゆえ恒星自体のスペックがかなり高いです。
シリウスは太陽の2倍程度の質量ですが、カノープスは10倍前後の質量を持っていると考えられています!
そして特筆すべきはそのサイズですね。カノープスの半径は実に太陽の65倍程度もあると考えられています!
シリウスが太陽の1.7倍程度なので、非常に巨大ですね。
表面温度はカノープスが7200℃程度と9500℃ほどあるシリウスに軍配が上がりますが、それでもこの巨体なので、放出エネルギーの強さはシリウスが太陽の25倍なのに対しカノープスは約10000倍!!非常にハイスペックな恒星です。
こんな明るくエネルギッシュな恒星から届いた地球上で2番目に明るい光、見て見たくないわけないですよね!
ω星団
Credit:ESO
続いて紹介するのは、ω星団です!地球からだと4等星で肉眼でも見えます。
肉眼だと単一の星のように見えますが、少し良い望遠鏡を使えば星の集まりであることがわかるそうです!
オメガ星団は銀河系の中に150個ほどあると言われている球状星団の中でも最大の球状星団で、実に地球から17000光年も離れた場所にあります!
その直径は150光年ほどで、実に1000万個もの星が集まっているそうです!
星々の間隔は平均で0.1光年しか離れていないそうで、超高密度で密集していることがわかります!
そしてこのω星団、実は100億年ほど前に天の川銀河と大衝突をした「ガイア・エンケラドス」という別の銀河の中心核だったものとも言われています!
夜空に浮かぶ美しい巨大星団を眺めつつ、天の川銀河の歴史に思いを馳せるのも面白いと思います。一度は見てみたいですね!
オメガ星団の超高画質画像を別の動画で拡大してみているので、以下の記事からご覧ください!
アルファ・ケンタウリ
Credit:ESO
3つ目に紹介するのは、ケンタウルス座α星、通称アルファケンタウリです!
アルファケンタウリは地球から見える恒星の中ではシリウス・カノープスに次いで第3位の明るさで見えます。
日本からだと奄美大島以南では辛うじて見える程度で、仮に見えてもどのみち明るくは見えないようです。
アルファケンタウリは3番目に明るく見えるのもそうですが、特筆すべきはやはり「太陽系から一番近い恒星系」であるということでしょう!
徐々にズームアウトしていき、最初に見える太陽以外の恒星がアルファケンタウリ系です。
アルファケンタウリまでの距離は約4.3光年離れています。
地球から最も近い恒星系ってだけで見てみたいですが、アルファケンタウリは実は3連星系という、3つの星が重力的に結びついてお互いを公転しあっている比較的珍しい構造をしている連星系でもあります!
まずケンタウルス座α星A、ケンタウルス座α星Bという2つの主要な恒星が公転しあっています。
これらの星の距離は近くて10AUと太陽と土星程度の距離、遠くて40AU程度と太陽と冥王星との距離くらい離れています。
地球から見える光のほとんどはこの2星によるものですが、それらから15000AUも離れたところにプロキシマケンタウリという非常に小さく暗い赤色矮星があります!
この星は最も太陽系から近い星として有名ですね。
このように太陽系から最も近い上、豪華な3星のメンツで構成されているプロキシマケンタウリ、ぜひ生で見てみたいですね!
大マゼラン雲
Credit: Yuri Beletsky (ESO)
最後に紹介するのは、地球から最も明るく見える銀河大マゼラン雲です!
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、非常に有名な銀河です。
なんとこの銀河、視等級でいうと0.9、一等星の中でもそこそこ明るいぐらいの明るさで見えるそうなんですね!
肉眼でも十分に見れるし、望遠鏡で観測すれば間違いなく美しい映像が見れることだと思います。
大マゼラン雲は、地球から遥か16.5万光年も離れた、完全に天の川銀河の外の領域にあります。
直径は天の川銀河の20分の1程度ですが、それでもやはり銀河なだけあって巨大で明るい天体です。
逆に言うと大マゼラン雲から見た天の川銀河はどれほど美しいのかというのが気になってきますね!いつか見てみたい…!
大マゼラン雲には多くの有名な構造があり、特にタランチュラ星雲の中にあるR136という星団は当チャンネルでは非常に人気の星団です。
R136は最強の星団と言ってもいいほど非常に大質量の星がたくさん集まったエリート集団で、中でもR136a1という恒星は観測史上最重量&最強のエネルギー記録を持つ、まさに観測史上最強の恒星といえるすさまじい恒星です!
このR136星団やR136a1についてより詳しく知りたい方は、以下の記事にて解説しているので、ご覧ください!
いかがでしたか?
日本の夜空は非常に美しいですが、南天にも面白い天体がいくつもありましたね!
ぜひ海外に行く機会があれば、今回紹介した天体を目当てに天体観測してみるのも面白いかもしれません!
結論:南天なんて興味ねえし、南天だけに…