どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「木星の嵐と雷の仕組みを解明か」というテーマで動画をお送りしていきます。
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明らかになった木星の表の姿
太陽系最大の惑星である木星は、木星を周回して直接現地調査を行う探査機ジュノーの貢献もあり、今やその詳細な姿が明らかになっています。
先日投稿した動画内でもジュノーが撮影した木星の最新超高解像度映像を紹介していますが、その画像では木星の嵐などの構造がこれでもかというほど詳細に描かれて非常に美しいです。
関連動画は以下の記事から見れますので、興味がある方はあわせてご覧になってみてください!
木星の表の姿が明らかにされてきたとはいえ、木星の内部構造については未だ多くの謎が残されています。
木星の嵐や雷の仕組みが明らかに!?
Credit: International Gemini Observatory
/NOIRLab/NSF/AURA M.H. Wong & team/Mahdi Zamani
そこでカリフォルニア大学バークレー校の研究チームは、木星の大気の構造を解明するためにハワイにあるジェミニ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡、そしてジュノーが収集したデータを用いて木星の観測を行いました。
地上にあるジェミニ望遠鏡では、赤外線を用いて木星内部の熱放射を観測することができます。
熱を持つ物体は、電磁波を放射します。
物体が高温なほど放射する電磁波の波長が短くなり、例えば恒星の表面のように数千~数万℃の温度にもなると人間の目に見える可視光を放つようになります。
そして私たちの体も可視光よりも波長が長い、赤外線という電磁波を放射しています。
木星の表面は極寒のため赤外線を放射していませんが、内部は暖かいために人間と同様に赤外線を放射しています。
このように木星を赤外線で撮影することによって、木星内部からの熱放射を観測し、その内部構造を明らかにすることができます!
Credit:NASA/JPL-Caltech/SwRI/JunoCam
そして木星では地球で発生する最強の雷の3倍ものエネルギーを誇る太陽系最強の雷が発生していることが知られています。
そんな雷によって放たれる電波を探査機ジュノーは観測し、雷が発生した位置を記録することができました。
Credit:NASA, ESA, M.H. Wong (UC Berkeley),
and A. James and M.W. Carruthers (STScI)
そんなジェミニ望遠鏡の映像、ジュノーの雷データに加えてハッブル宇宙望遠鏡が可視光で撮影した観測データを組み合わせて、この度木星の嵐と雷の発生メカニズムが解明されたと発表されました!
木星の低層には地球のように水と氷でできた雲があります。
その雲の周囲では湿った空気が木星の熱の流れに乗って上昇していき、木星版の積乱雲ともいえる「対流雲」が形成されます。
対流雲の中ではその名の通り湿った空気による対流が起こっていて、その対流で生じた雷という現象を通じて、対流雲内部で生じたエネルギーを外部に放出しているそうです!
そして対流雲の外では乾いた空気が下降気流で運ばれ、外側からでも木星の内部が見える雲のない晴れた領域が分布しているという事も明らかになりました。
このように地球の大気のように木星の大気でも、空気が活発に上昇と下降を繰り返すことで嵐や雷が発生していることが突き止められたとうわけですね!
今後も木星の謎がどんどん解明されることに期待しましょう!
結論:サトシ「いけピカチュウ!かみなりだ!」
ピカチュウ「地球版と木星版どちらにしますか?」
サムネイル画像クレジット:NASA/SwRI/MSSS/Gerald Eichstädt/Seán Doran