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100万分の1の奇跡!?地球型惑星を銀河系中心部で新発見

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「100万分の1の奇跡で発見された地球型惑星」というテーマで動画をお送りしていきます。

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地球から遥か2万5000光年彼方、ちょうど私たちの住む天の川銀河の中心部付近で、地球と同じく岩石でできた地球型惑星が発見されたとニュースになっています。

今回はそちらを解説していきます!

系外惑星の2つの主な見つけ方

Credit:Wikimedia commons

太陽系外惑星は近年までSFの世界にしかない存在でしたが、1992年に初めて発見されて以来多くの系外惑星が発見されるようになり、今では4000を超える惑星が見つかっています

これまで見つかった系外惑星の大多数は、「トランジット法」と「ドップラー分光法」という手法にて発見されています。

恒星から放たれる光を地球から観測すると、稀に減光することがあります。

その理由には恒星自体の事情や、恒星と地球の間に塵のようなものが通過したなど、様々な要因が考えられます。

そしてもし恒星の光が「何度も周期的に」減光していた場合、それは恒星の周囲を一定の周期で公転する惑星がたまたま恒星の前を通ることで地球に届く恒星の光を一部減少させている可能性があります。

この恒星の光の周期的な減光から惑星の存在や惑星の公転周期、惑星のサイズなどを明らかにする観測手法を「トランジット法」と呼んでいます!

そしてもう一つの主流の方法であるドップラー分光法は、その名の通り恒星からやってきた光にドップラー効果が起きていることを確認することで惑星を発見する方法です。

恒星の光を見るという意味ではトランジット法と同じです!

ハンマー投げの選手がハンマーを振り回すと、ハンマーの動きに合わせて選手も動きます。

それと同じ関係が恒星と惑星にもあり、その周囲を惑星が公転していると、恒星の方も実は微妙に動いているんですね!

恒星が惑星の公転に合わせて動いているとき、恒星が地球から見て遠ざかったときはその光の波長が伸び、近付いた時は波長が縮むというドップラー効果が起きます。

これによって惑星を見つけるのが「ドップラー分光法」です。

系外惑星の観測方法についてそのメリット・デメリットや、別の観測方法等もっと深く知りたい方は、以下の関連記事からあわせてご覧になってください。

遠くて小さい太陽系外惑星のヤバすぎる検出方法4選!

激レアな観測方法で超遠方の惑星を新発見!

そして今回の本題ですが、これらの主流な観測方法とは異なる、相当運が良くないとできない観測方法によって、なんと地球から2万5000光年も離れた銀河系中心部付近にある超遠方にて新たに惑星が発見されたそうです

今回惑星を発見したのは「重力マイクロレンズ法」と呼ばれる手法です。

こちらも先ほど紹介した関連動画にて詳細に説明しているのですが、ここでもその簡単な仕組みだけ解説させていただきます。

このブラックホールのように、重力が強い天体の周囲ではその空間が重力によって歪められています

この天体の背後にある天体からやってきた光はその進路を歪められ、手前からは天体が歪んだり増光したり増えたりして見えます!

この現象は重力レンズ効果と呼び、これはブラックホールに限らず恒星や惑星などより軽い天体でも小規模ながら起きます。

この小規模な重力レンズ効果を特に「重力マイクロレンズ効果」と呼んでいます。

Credit: 東京大学

遠くにある天体と私たちの地球の間にレンズ代わりになる天体があったとき、背後の天体の光が増光することで重力マイクロレンズ効果を観測することができるんですね。

そして特にレンズ代わりになる天体に惑星が公転していた時、背後の天体の増光に特徴的な変化が現れます。

この変化を観測することで惑星の存在を見つけるのが、「重力マイクロレンズ法」と呼ばれる観測方法です!

重力マイクロレンズ効果は背後の天体とレンズ星が地球から見てピンポイントで並ばないと起きないため非常に珍しく、研究者によると実に銀河系内の恒星の100万分の1程度にしか起きない現象であるとのことです。

そして観測方法の特性上、これまで見つかった系外惑星のほとんどが地球から遠くても数千光年以内の距離にある比較的近い位置にある惑星ばかりです。

今回の新惑星のように地球から数万光年も離れた位置で惑星を発見できるのはめったに起きない重力マイクロレンズ効果を用いた観測方法くらいなので、これだけ離れた位置にある惑星を見つけられるのは極めて稀です!

見つかったのはどんな惑星?

今回地球から約25000光年彼方で発見された惑星は、「OGLE-2018-BLG-0677L b」と命名されています。

天の川銀河の中心の「バルジ」と呼ばれる膨らみ部分の内部もしくは近くにあると考えられています。

新惑星OGLE-2018-BLG-0677L bの主星である恒星の質量は太陽の12%程度しかないと考えられています。

そのため新惑星は主星から0.63~0.72AU程度の位置と地球と太陽の距離と比べても近い位置で公転しているにもかかわらず、公転周期は約617日と長めです。

新惑星の質量は地球の3.96倍で、これは地球と同じく岩石でできた地球型惑星、特に地球の何倍もの質量を持つ「スーパーアース」に分類される惑星だと考えられています!

とはいえ3.96倍の地球質量というのは重力マイクロレンズ法で発見された惑星としては過去最小クラスで、そういった意味でも今回の惑星はレアケースとなります。

残念ながら現在の情報量では、新惑星の内部環境や生命の存在までは解明できていないようです。

これについては今後の研究に期待がかかりますね。

とはいえ25000光年と他の惑星と桁が2つ程度違うほど超遠方にある惑星の情報をここまで明らかにしてしまう重力マイクロレンズ法のすさまじさが改めて垣間見えたいい実例だったと言えそうです!

結論:体重が増えすぎると背景が歪んで見えてくるかも

情報参照元:https://www.sciencealert.com/a-rare-super-earth-planet-has-been-found-almost-25-000-light-years-away

サムネイル画像クレジット:Pixabay/GuillaumePreat

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