どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「中性子星の表面を初観測!?」というテーマで動画をお送りしていきます。
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目次
中性子星ってどんな天体?
中性子星は太陽の8−30倍の質量を持つ大質量の恒星が、その一生の最後に超新星爆発を起こし、その中心に残る超高密度の天体です。
その高密度っぷりは異次元で、たった直径20kmの球で地球の33万倍重い太陽と同等以上の質量が詰まっています。
よくスプーン1杯で10億トン、つまり富士山くらいの質量があると例えられます!!
パルサーって何?
そんな中性子星の中には超高速自転しているものもあり、そのような中性子星は極から強力な電磁波を放つパルサーと呼ばれる天体に分類されます。
パルサーからやってきた電磁波は地球から観測すると超高精度で等間隔なので、「宇宙の灯台」などと例えられたりもします。
パルサーの中でも特にミリ秒パルサーという天体は、その名の通り自転周期がミリ秒単位となっていて、つまり一秒間で数百回転自転しています!
観測史上最高の自転速度を持つ中性子星はなんと一秒間に714回転もすることがわかっていて、その自転速度はなんと秒速72000km、宇宙の速度の上限である光速度のなんと24%にもなる恐るべき速度で自転しています!
パルサーの表面の様子が判明!?
そんなパルサーの表面構造を直接観測しようとこれまで試みられてきましたが、中性子星は地球の約1000億倍というおぞましいほど強力な表面重力を保つために、空間が歪み、光の進路も歪められてしまっています。
そのために本来地球から見えないはずの面が見えたりして、正確な表面の姿を捉えるのが非常に難しいんですね。
ですがNICERと呼ばれる、従来の20倍もの精度である1000万分の1秒以上の精度で観測できるNASAのX線望遠鏡を用いたところ、なんとパルサーの表面をかなりの精度で観測することができたそうなんです!
観測の対象となったのは、地球からうお座の方向に1100光年ほど離れた位置にある「J0030」というパルサーです。
このパルサーは一秒間で205回転もしているそうです!
パルサーの表面には他の場所よりも高温で地場の強い「ホットスポット」と呼ばれる位置があることがわかっています。
パルサーのホットスポットはこれまで、北半球と南半球の対極の場所に一つずつあり、そこから2方向に向けてパルスが放射されているイメージが一般的でした。
Universe sandbox 2でもそのように表現されています。
ですが今回の観測によって、J0030のホットスポットはなんと南極に集中していて、しかも3つある可能性も出てきたんですね!
上の画像が示すのは、別のチームによる2つの独立した計算結果となります。
結論:ホッキョクグマ「わいら住まれへんやん」