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天の川銀河で最も「密」な星団、アーチーズ星団

どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「天の川銀河内で最も密な星団」というテーマで動画をお送りしていきます。

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最近地球上では諸事情により、密な空間を避け、ソーシャルディスタンスを保つ流れがあります。

ですが宇宙空間ではそんなの関係ありません。

圧倒的に星々の間隔が狭い「密」過ぎる星団がこの天の川銀河内に存在していました!

今回は都知事も激おこな最も「密」な星団を紹介します。

最も高密度な星団「アーチーズ星団」

天の川銀河内で観測史上最も高密度な星団は、地球からいて座の方向に25000光年、なんと天の川銀河の中心からわずか100光年程しか離れていないまさに大都会に位置する「アーチーズ星団」です。

Credit:NASA/ESA ※これは赤外線で撮影されています

天の川銀河の中心方向という事で物質の密度が非常に高く、地球方向に放たれた可視光は残念ながら遮られてしまっているため、X線や赤外線、電波などで観測されています。

具体的にどれくらい高密度なのかというと、この星団自体直径が3光年と星団の中ではかなり小柄ですが、1立方光年(1辺が1光年の立方体)あたり1000個もの星が含まれているほどの密度だそうです!

星々の平均間隔は約0.159光年となり、私たちのいる太陽系近辺の空間と比較するとその密度は数百倍にもなります!

これはこれまで天の川銀河内で発見されてきたどの星団よりも高密度な値となるそうです。

そしてこの星団のもう一つの大きな特徴は、250万歳以下と恒星にしては非常に若く、超大質量の恒星が非常に多いということです。

中でも特に際立っているのは、どれも太陽の30~130倍程度の質量を持つ13個のウォルフライエ星と、8個のO型主系列星です。

太陽の100万倍を超える天の川銀河内で最強クラスのエネルギーを放出する星々も複数存在しています!

ちなみにO型主系列星は安定した主系列星の星々の中で最高ランクのスペックを誇る分類で、ウォルフライエ星は大質量でエネルギーが強すぎるために自らの低温の外層を剥がして高温の内層が剥き出しになっている不安定な恒星です。

つまりは最強クラスにハイスペックな恒星が、この小さい星団の中に21個も詰まっているという事です!

この星団の中はさぞ眩しいことでしょう。

「密」とはいえ…

この星団は宇宙空間レベルでいうと度を超えた高密度空間ですが、それでも星々との距離は大きく離れています。

実際にこの太陽系のシミュレーションで星々の平均間隔である0.16光年を再現すると、中心星から相当な距離分離れていることがわかります!

0.16光年というと非常に近いように聞こえますが、地球と太陽の距離を1とした天文単位(AU)という単位を使うと、平均間隔は約10000AUです。太陽と海王星の距離は約30AUなので、惑星系の規模でいえばまだまだ遠いといえそうです。

結論:宇宙でもソーシャルディスタンスは保たれていた

情報参照元:https://www.nasa.gov/image-feature/goddard/hubble-peers-into-the-most-crowded-place-in-the-milky-way

サムネイル画像クレジット:NASA/ESA

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