どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。
今回は「ベテルギウスの主系列星時代を再現する」というテーマで動画をお送りしていきます。
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目次
現在のベテルギウス
今回の主役はオリオン座のα星ベテルギウスです。
太陽の1000倍近くもある超巨大な星で、地球の109倍の半径の巨大な太陽がベテルギウスの前ではまるで点のように…
現在のベテルギウスは赤色超巨星という大質量星の恒星の進化の末期段階に入っており、すでにいつ爆発してもおかしくないほど不安定な時期に入っています。
さらにここ最近は過去類を見ないほど急激に減光したりして、「本当に爆発間近じゃないのか」と物凄くホットなニュースになったりしてます。
今でこそ不安定なベテルギウスですが、数百万年前は太陽のように安定した主系列星の時代がありました。
今回はそんなベテルギウスの主系列星時代の姿を再現してみたいと思います!
主系列星時代のベテルギウス
残念ながら現在のベテルギウスのスペックから完全に正確な主系列星時代のスペックを割り出すことはできません。
が、ある程度の状態を推測することは可能です!
主系列星時代のベテルギウスは太陽質量の20倍ほどの質量を持っていて、さらに太陽の6倍ほどの大きさ、3万6000℃にも及ぶ高い表面温度を持ち、今の赤色とは異なって青く輝いていたと考えられます。
このように左の太陽よりは随分と大きいですが、現在のベテルギウスと比べると非常にコンパクトだったことがわかりますね。
これほどのスペックを持つ主系列星は珍しく、似た恒星は地球から肉眼で見える範囲だとあまりありません。
一等星の中で強いて挙げるなら、一回り大きく温度が26000℃あるスピカなどでしょうか。
それでもスピカの質量は当時のベテルギウスの半分の10倍太陽質量程度で、恒星の主系列星時代のスペックは質量が大きいほど高いので、ベテルギウスがさらに強力な恒星だったということでしょう。
この主系列星ベテルギウスは時間がたつと次第に温度を下げながら膨張していき、同じくオリオン座のβ星リゲルと似たような状態になると考えられています。
ちなみにリゲルは表面温度が12000℃、大きさは太陽の80倍近くもあります。
太陽と比べるとその差は歴然!ヤバイ天体と比較される太陽「()」
逆に言えばベテルギウスよりも重いリゲルもさらに時間が経てばベテルギウス以上に大きい赤色超巨星に進化するということですね!
太陽「あああああ(ブリュリュr)」
主系列星時代のベテルギウスが太陽系の中心にあったら
ではせっかく再現したベテルギウスを太陽系の中心に置き、その威力を確かめてみましょう!
最も近い水星が遠目からでも光を放ち始めたのがわかります!
結果的に温度は水星が5800℃、金星が8600℃、地球が4150℃、火星が3050℃、木星が1400℃、土星が950℃、天王星が600℃、海王星が400℃まで上昇しました!
さらに主系列星ベテルギウスは太陽の20倍も重いので、強力な重力により各天体の公転軌道が荒らされてしまいました!
主系列星時代のベテルギウスのエネルギーは太陽の55000倍にもなりますが、実は現在のベテルギウスは太陽の12万倍ほどのエネルギーを放っていると考えられています!
質量は低下しているものの、一般的に恒星の末期段階に入り膨張すると、放出するエネルギー自体は増加する傾向があるんですね!
放射エネルギーは半径の2乗と温度の4乗に比例するので、末期段階には温度は下がるけどそれを埋め合わせて余りあるほどにまで巨大化するというわけです。
では、こんな強力な恒星からちょうどよいエネルギーを得るためには、地球はどれくらい離れる必要があるでしょうか?
ベテルギウスから225AU(1AU=地球と太陽の距離=1.5億km)離れた位置に置いた結果、見事適温で存在できました!
これまで見つかった太陽系天体で最も現在地が遠い天体ファーアウトでも130AUくらいしか太陽から離れていないので、225AUは完全に未知の世界です。
それだけ遠く離れないと生きられないほどのエネルギーです!
ちなみにこの地球の公転周期は798年でした!
結論:ベテルギウスは昔からずっとヤバイやつだった。